ドアのチェッカーは1ノッチ。アウターハンドルはグリップ型で上からも下からも手を入れやすい。全閉時にもっとも外に当たるのはハンドル下のいちばん膨らんだ部分。ドアが長いので、全開時には腰を浮かさないとドアを閉められないくらい大きく開く。写真で示すように、サイドガラスを下ろすとフロントピースが残る構造になっていて、もちろんガラスラン/パッキンで保護はされているものの、鋭利な三角形だけに少々不安を覚える。サイドミラーはドアマウントで、左右ミラー間の全幅は192cmである。
前後フードの全開寸法。
フロントフードはノーズを残して開く形状。オープナーは運転席側Aピラー根元のレバーに備わり、フードの開閉は手動式。ステーは右側に1本。開口時の最上部はフード中央の前端だった。
リヤフードはガスダンパーを左右2本に備える。ヒンジの構造のためか、一度手前にせり出してから開くような動きを見せる。開口時の最上部はフード中央のエッジ部だった。オープナーはリヤのナンバー灯付近、右側に備わっていているボタンで、基本的に右手で操作する印象。軽量なスポーツカーとするためか、フード裏には目立ったパネル類はなく、閉めるときには外板に手を当てることになる。電動クローザーの類は未装着。
電動ルーフの開閉時にはどれくらいの高さになるのかをあわせて調べてみた。作動中はBピラーが持ち上がる格好になるのだが、開閉するルーフもほぼその持ち上がったBピラーと同じくらいの高さに収まっているよう。画像の状態がおそらくルーフが一番持ち上がった状態である。
荷室は、小さいクルマなのに結構大きいなと思わせる形状とサイズ。開口部は正直大きくないのだが、直角近くまで開くリヤフードのおかげか、荷室手前まできっちりと荷物を載せ降ろしするのに難儀はしなそう。ただし、車両後端から開口部後端までの距離と高さがあるので、搬入搬出時にはクルマに傷をつけないように気を使うかもしれない。まあ、荷物を満載したいという人はそもそもロードスターを買わないかもしれないが。
開口部は小さいながら、荷室空間自体は複雑で広い。電動ルーフを備えているものの、通常仕様のロードスターとほぼ同等の荷室容量を確保しているのは立派だ(127ℓ/130ℓ)。荷物を満載していても、一切構わず屋根を開閉できるのはすばらしい設計である。
ご覧のように一段低い空間が設えられていて、そこの形状はほぼ四角形。ホイールハウスを避けるように幅方向に寸法を攻めていて、最大幅は110cmを確保している。