amsジャパンの記者説明会において、同社の現有技術のデモンストレーションが行われた。そのうちのひとつ「TMF8801」をクルマの車内に備えると実現する次世代環境について聞いてみた。

 ToFとはTime of Flightの接頭語。amsの1D ToF測距センサー「TMF8801」はレーザーを照射するタイプで、照射〜反射して返ってくるまでの時間で距離を測定する。2.2mm x 3.6mm x 1mmの小型パッケージとしていて、冒頭の写真でご覧いただけるように携帯電話にビルトインされてすでに製品化されている。




 最大照射距離は2.5m。15度の円錐状に照射していて、そのため、最前面の対象物を検知することはもちろんのこと、照射範囲内にあるものも同時に把握できているのが特長。

照射範囲内の人物を把握する(グラフ上の緑のバー)とともに、前後の手のひらやファイルなども検知していることが下のグラフからわかる。

 それだけ正確な測距と検知ができるのなら、車内ではなく車外に備えて超音波センサの代替として使えないのかと訊いてみた。すると、汚損に対するセンサの動作不良を懸念材料として示してくれた。ただし、例えばヘッドランプやテールレンズクラスタ内など、レンズの内側に設置すればその不安は大部分払拭できる可能性もあるという。携帯電話に実装されているということで数量とコストという点では現実的だし、小型軽量だから複数備えてさらに正確な測距を図ることもできそうだ。

情報提供元: MotorFan
記事名:「 ams:携帯用の一次元測距センサーが車内環境を快適にする?