また、TOYOTA GAZOO Racing RecorderはSDカードへの保存だけでなく、Bluetooth機能も内蔵しており、スマートフォンとの連携も可能。データをスマートフォンに送りクラウドにアップロードすれば、リアルタイムで高度なテレメ−トリー機能が実現できる可能性も持たせている。開発を担当したトヨタ自動車の井上直也氏によれば、この機能のプロトタイプは社内イベントとして開催されてきたハイブリッドカーによる燃費競技、プリウスカップで使っていたそうだ。参加車両の車速や位置情報、ブレーキ操作に加えて燃料噴射量、EV回生量、バッテリー残量等のデータをサーバーにアップロードしチームに配信していた。新型スープラ用のTOYOTA GAZOO Racing Recorderはプリウスカップなどで得た知見を活用し着々と機能改良していったものだという。
「ユーザーの方に難しい操作を強いるのではなく、車両からの情報はレコーダー内で標準化して記録する。動画などとの時間同期などの作業はアプリにやってもらう、というのがこのシステム全体の特長ですね」と語る井上氏。標準化されたデータはさまざまな利用方法が考えられる。スポーツ走行だけではない使い方も今後は急速に広がっていくことが予想される。コネクテッドカーの新しい可能性を感じさせるオプションだ。
TOYOTA GAZ00 Racingオフィシャルホームページでは、10人のレーシングドライバーが富士スピードウェイに新型スープラでアタックする動画を公開中。WRCドライバー、ヤリ-マティ・ラバトラの左足ブレーキ操作も見ることができる。