三菱航空機は現在、ワシントン州モーゼスレイクでTC飛行試験を行なっており、LOA取得をうけ、すでにFAAのパイロットがMRJの慣熟飛行を2回行なった。
三菱航空機の水谷久和社長は次のように述べている。
「FAAからのLOA取得は、MRJの開発やその発展における重要なマイルストーンです。型式証明計画を進めるにあたり、引き続きFAAおよびJCABと調整していきます」
三菱航空機は当初から、MRJの型式証明フェーズにおいてFAAとJCABの双方が機体に搭乗して進める計画を示してた。
三菱航空機の型式証明統括室 室長であるアンドリュー・テレスカ氏(Andrew Telesca)は、FAAとJCABがTC飛行試験に共同参加できるよう調整することがプログラムの優先事項のひとつであったことを明らかにするとともに、次のように述べている。
「日本の航空機メーカーとして、JCABと緊密に連携していることは言うまでもありませんが、飛行試験の拠点は米国にあることに加え、米国は最大のターゲット市場のひとつですので、JCABと同時にFAAも参加していただくことで、TC取得プロセスの効率化を図ることができます。さらに、JCABとFAAと緊密に連携することで、他国の航空当局との認証取得をより円滑にすることができます」
アンドリュー・テレスカ室長はまた、次のように述べている。
「型式証明の取得に向け、各種活動は順調に進んでいます。私たちの飛行試験チームは現在、マッキンリー極限気候研究所において極寒酷暑のTC試験を完了させるために、飛行試験機4号機と共に米国フロリダ州エグリン空軍基地におります」
MRJは、極寒と 酷暑の環境における稼動が可能であることを証明する試験に供されることになる。