ホンダハイブリッドの代名詞とも言えるインサイトだが、いまやハイブリッドは珍しいものではない。そこで三代目となる新型インサイトは、クラスを超えた静粛性と走りを備えて登場した。今回は、宿命のライバルであるプリウス、ピュアEVのリーフ、そしてDセグメントサルーンのパサートと、それぞれ異なるカテゴリーの代表モデルをライバルとしてピックアップし、仔細に比較してみたい。


もはやターゲットはプリウスではない! ホンダ・インサイトで徹底的に走り込んでみた【インプレッション】

INSIGHT EX

5ナンバーのハッチバックだった先代から、3ナンバーのセダンへと変化。それでも日本の道路環境下で持て余すほどの巨体というわけではなく、最小回転半径も5.3mと小回りが利く。

■EX


全長×全幅×全高(㎜):4675×1820×1410


室内長×室内幅×室内高(㎜):1925×1535×1160


ホイールベース(㎜):2700


トレッド(㎜):前 1545 後 1565


車両重量(㎏):1390


エンジン型式:LEB


エンジン種類:直列4気筒DOHC


ボア×ストローク(㎜):73.0×89.4


総排気量(㏄):1496


エンジン最高出力(kW[㎰]/rpm):80[109]/6000


エンジン最大トルク(Nm[㎏m]/rpm):134[13.7]/5000


燃料供給装置:電子制御燃料噴射式(ホンダPGM-FI)


燃料タンク容量(ℓ):40(レギュラー)


モーター型式:H4


モーター最高出力(kW[㎰]/rpm) :96[131]/4000-8000


モーター最大トルク(Nm[㎏m]/rpm):267[27.2]/0-3000


トランスミッション形式:電気式無段変速機


変速比:前進 第一:2.454(電動機駆動)/0.805(内燃機関駆動) 第二:3.421


後退 ―


最終減速比:―


駆動方式:FF


サスペンション:前 ストラット 後 マルチリンク


ブレーキ:前 ベンチレーテッドディスク 後 ディスク


タイヤ・サイズ:215/50R17


最小回転半径(m):5.3


JC08モード燃費(㎞/ℓ):31.4


車両本体価格:349万9200円


助手席前のインパネにふくよかなラインを持たせた、左右非対称デザインを採用。7インチ液晶メーターや電子制御のエレクトリックギヤセレクターなど、先進的な装備も多数備わっている。Hondaインターナビは全車に標準装備。

リヤシート高;550mm
フロントシート高:490〜550mm


撮影車の「EX」はオプションのレザーシートを装備。「EX」のみで選択でき、室内の上質感を際立たせる。電動調整機能とシートヒーターは標準装備。後席は膝前が約200㎜、頭上が約20㎜。前後のゆとりと視覚的な開放感に長ける。

「EX」はマットグレー塗装の17インチアルミホイールを装備。タイヤはブリヂストンのトランザER33。

1.5ℓ直4エンジンと走行用/発電用の2つのモーターを組み合わせたハイブリッドシステムを採用。高速巡航時はエンジン直結で効率の良い走りを実現する。

通常時:高さ560mm 奥行き900mm

後席格納時:最小幅1030mm 最大奥行き1930mm

ノッチバックのハイブリッドセダンとは思えないほど、広くて実用的な荷室を確保。フロアの最大幅は約1350㎜と広く、床下にも小さめの収納を備える。後席は6対4分割で格納が可能。

PRIUS A“ Touring Selection ”(FF)

新型は全長が4575㎜に拡大したが、全幅、全高はMC前と共通。新型インサイトよりコンパクトだが、最小回転半径はホイールのサイズによって5.1mか5.4mとなり、ギャップが大きい。

■A“ツーリングセレクション”(FF)


全長×全幅×全高(㎜):4540×1760×1470


室内長×室内幅×室内高(㎜):2110×1490×1195


ホイールベース(㎜):2700


トレッド(㎜):前 1510 後 1520


車両重量(㎏):1370


エンジン型式:2ZR-FXE


エンジン種類:直列4気筒DOHC


ボア×ストローク(㎜):80.5×88.3


総排気量(㏄):1797


エンジン最高出力(kW[㎰]/rpm):72[98]/5200


エンジン最大トルク(Nm[㎏m]/rpm):142[14.5]/3600


燃料供給装置:電子制御燃料噴射式(EFI)


燃料タンク容量(ℓ):43(レギュラー)


モーター型式:1NM


モーター最高出力(kW[㎰]/rpm) :53[72]


モーター最大トルク(Nm[㎏m]/rpm):163[16.6]


トランスミッション形式:電気式無段変速機


変速比:前進 ― 後退 ―


最終減速比:2.834


駆動方式:FF


サスペンション:前 ストラット 後 ダブルウィッシュボーン


ブレーキ:前 ベンチレーテッドディスク 後 ディスク


タイヤ・サイズ:215/45R17


最小回転半径(m):5.4


JC08モード燃費(㎞/ℓ):37.2


車両本体価格:300万6720円


MCにより加飾がブラックに変更されたが、基本デザインに変化はなし。センターメーターを備える左右対称のインパネレイアウトは新型インサイトと好対照だ。現行型はオプションで先進感あふれる11.6インチの縦形液晶を選べる。

リヤシート高;520mm
フロントシート高:500〜530mm


撮影車は手動調整式の合成皮革シートを装備。上位グレードには前席の電動調整機能や快適温熱シートも設定されている。後席スペースは膝前が約160㎜、頭上が約30㎜。前後のゆとりに関しては新型インサイトの方が広いと言える。

グレード別に写真の17インチか15インチのアルミホイールを装備。MC以降チタン調塗装が施されるように。

1.8ℓエンジンとモーター、トヨタ独自の動力分割機構を備えたハイブリッドシステムを採用。リチウムイオン+ニッケル水素バッテリーは後席下に搭載。

通常時:高さ720mm 奥行き890mm

後席格納時:最小幅:930mm 最大奥行き:1800mm

ハッチバックを採用するため開口部が前方に大きく開き、大きな荷物でも積み降ろしやすい。後席には6対4分割可倒機構を採用し、背もたれに格納用の操作レバーを備える。

LEAF G

全高を高めた典型的ハッチバックスタイルで、全長は四車の中で最も短い。それでも全高は1540mmに抑えられているので、マンションに多い高さ上限1550mmの機械式駐車場にも対応する。

■G


全長×全幅×全高(㎜):4480×1790×1540


室内長×室内幅×室内高(㎜):2030×1455×1185


ホイールベース(㎜):2700


トレッド(㎜):前 1530 後 1545


車両重量(㎏):1520


モーター型式:EM57


定格出力(kW):85kW


モーター最高出力(kW[㎰]/rpm):110[150]/3283-9795


モーター最大トルク(Nm[㎏m]/rpm):320[32.6]/0-3283


動力用主電池種類:リチウムイオン電池


総電圧(V):350


総電力量(kWh):40


最終減速比:8.193


駆動方式:FF


サスペンション:前 ストラット 後 トーションビーム


ブレーキ:前 ベンチレーテッドディスク 後 ベンチレーテッドディスク


タイヤ・サイズ:215/50R17


最小回転半径(m):5.4


JC08モード 一充電走行距離(㎞):400


JC08モード 交流電力量消費率(Wh/㎞):120


車両本体価格:399万9240円


電気自動車ならではのe-Pedalやプロパイロットパーキングなど、ドライブフィールやユーティリティの面では先進性を感じるものの、インパネのデザインや加飾は意外と平凡。上位グレードにはEV専用ナビが標準装備される。

リヤシート高:670mm
フロントシート高:570〜600mm


「G」はシート表皮に織物を採用。電動調整機能はないが、前席シートヒーターは全車に標準装備される。後席スペースは膝前が約160mm、頭上が約50mm。着座位置は高く、ヒール段差が低いため、膝が浮き上がった姿勢になりやすい。

「G」は写真の17インチアルミホイールを標準装備。それ以外は16インチスチールホイールを備える。

インバーターやモーターなどを層状に重ねたパワーユニットをフロントに搭載。40kWhのリチウムイオンバッテリーはボディフロア後方に配置される。

通常時:高さ910mm 奥行き800mm

後席格納時:最小幅960mm 最大奥行き1670mm

後席の下に駆動用バッテリーを積むため、荷室フロアよりも後席の方が高い位置にあるのが特徴。後席には6対4分割可倒機構が備わるが、背もたれを倒しても段差が残ってしまう。

Passat TDI Highline

全長もホイールベースも四車の中で最も長く、新型インサイトと比較してもボディサイズはワンサイズ上の印象。それでいて最小回転半径は5.4mと、取り回しに苦労する程大きくはない。

■TDI Highline


全長×全幅×全高(㎜):4785×1830×1470


室内長×室内幅×室内高(㎜):ー


ホイールベース(㎜):2790


トレッド(㎜):前 1580 後 1560


車両重量(㎏):1560


エンジン型式:DFC


エンジン種類:直列4気筒DOHCディーゼルターボ


ボア×ストローク(㎜):81.0×95.5


総排気量(㏄):1968


最高出力(kW[㎰]/rpm):140[190]/3500-4000


最大トルク(Nm[㎏m]/rpm):400[40.8]/1900-3300


燃料供給装置:コモンレール高圧噴射


燃料タンク容量(ℓ):59(軽油)


トランスミッション形式:6速DCT


変速比:前進 ①3.461 ②1.904 ③1.125 ④0.755 ⑤0.763 ⑥0.622


後退 3.989


最終減速比:1-4速 4.375 5-6速、R 3.333


駆動方式:FF


サスペンション:前 ストラット 後 4リンク


ブレーキ:前 ベンチレーテッドディスク 後 ディスク


タイヤ・サイズ:235/45R18


最小回転半径(m):5.4


JC08モード燃費(㎞/ℓ):20.6


車両本体価格:489万9000円


直線を基調としたシンプルなインパネデザインを採用。多機能かつ先進的なデジタルメータークラスターは上位グレードにオプション設定される。ナビ・オーディオもグレード別の設定で、「TDI Highline」はナビ機能を標準装備。

リヤシート高:550mm
フロントシート高:520〜600mm


「TDI Highline」はナパレザーシートを標準装備。電動調整機能やシートヒーターに加えて、運転席マッサージ機能も備わる。後席スペースは膝前が約190㎜、頭上が約50㎜。開放的で、シート自体が大きいため安心感も高い。

ホイールはグレード別に4種類あり、「TDI Highline」は写真の18インチアルミホイールを標準装備する。

「TDI」系は2.0ℓの直4ディーゼルターボを搭載。ハイブリッド車に対して、高速巡航性能でアドバンテージを発揮する。アイドリングストップも標準装備。

通常時:高さ550mm 奥行き1100mm

後席格納時:最小幅1000mm 最大奥行き:2050mm

全長が長い分、荷室フロアの奥行きも圧倒的な広さを確保。後席には6対4分割可倒機構に加え、中央席を貫通するセンタースルーローディングも備わり、スキー板などを収納しやすい。


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情報提供元: MotorFan
記事名:「 ホンダ・インサイトをトヨタ・プリウス、日産リーフ、フォルクスワーゲン・パサートと徹底比較!〈コクピット/シート/ラゲッジスペース/スペックetc……〉