REPORT⚫️近田 茂(CHIKATA Shigeru)
PHOTO⚫️山田俊輔(YAMADA Shunsuke)
ホンダ・400X・・・・・・811,080円
発表時のプレスリリースによれば「冒険心を呼び起こす、正常進化 Cross Over !」とある。写真を見る限り、大して変わらないマイナーチェンジだろうと、そう思っていた記者だったが、実際に新型400Xを目の当たりにすると、それが間違いであったことにすぐに気がついた。
まずは堂々と立派になったフォルムが印象深く、一新されたフロントカウル周辺のデザインも相まって、とても逞しくなった印象を受けたからだ。全体の車格感は手強さを覚えるほど大柄ではないが、400X自らの姿からどこか自信が漲っているようにさえ見えたのである。
開発責任者のお話も400Xに込められた思いの丈が熱く伝わってくるものだった。詳細なメカニズム解説は割愛するが、エンジンもサスペンションも、またライディングポジションや排気音に至るまでとことん、それもかなりレベルの高い改善が加えられた。
吸気バルブのリフト量やタイミングの変更、吸排気系の新作。インジェクターも変更されて全域で出力特性を向上。特に実用域となる3000〜7000rpmでは3〜4%ものトルクアップを果たしていると言う。
他にも変更点は多岐に及び、その商品力と魅力度向上は侮れない。ABSも制御が新しくなり、前後バランスのチューニングも徹底。56km/h以上の速度で急ブレーキを掛けるとエマージェンシーストップシグナル機構が働いて自動的にハザードランプを高速点滅してくれる。
そして何よりも見逃せない変更点がフロントに19インチホイールを履いた点である。ホイールベースも25mm長くなった1435mm。前モデルの前輪は120/70ZR-17だったが、新型は110/80R-19をマッチ、つまり細めの大径タイヤを選択。リプレスタイヤの選択肢と言う意味でも、アドベンチャー(オフロード)色を意識したものに変更されたのが大きな特徴点なのである。
400Xの佇まいには、ツーリングへ誘ってくれる不思議な魅(魔)力がある。
⚫️足つき性チェック(ライダー身長170cm)
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⚫️ディテール解説
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◼️主要諸元◼️
車名・型式 ホンダ・2BL-NC56
全長(mm) 2,140
全幅(mm) 825
全高(mm) 1,380
軸距(mm) 1,435
最低地上高(mm)★ 150
シート高(mm)★ 800
車両重量(kg) 196
乗車定員(人) 2
燃料消費率*1
(km/L) 国土交通省届出値:
定地燃費値*2
(km/h) 41.0(60)〈2名乗車時〉
WMTCモード値★ (クラス)*3 28.3(クラス 3-2)〈1名乗車時〉
最小回転半径(m) 2.5
エンジン型式 NC56E
エンジン種類 水冷4ストロークDOHC4バルブ直列2気筒
総排気量(cm3) 399
内径×行程(mm) 67.0×56.6
圧縮比★ 11.0
最高出力(kW[PS]/rpm) 34[46]/9,000
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 38[3.9]/7,500
燃料供給装置形式 電子式〈電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)〉
始動方式★ セルフ式
点火装置形式★ フルトランジスタ式バッテリー点火
潤滑方式★ 圧送飛沫併用式
燃料タンク容量(L) 17
クラッチ形式★ 湿式多板コイルスプリング式
変速機形式 常時噛合式6段リターン
変速比
1速 3.285
2速 2.105
3速 1.600
4速 1.300
5速 1.150
6速 1.043
減速比(1次★ /2次) 2.029/3.000
キャスター角(度)★ 27゜30′
トレール量(mm)★ 108
タイヤ 前 110/80R19M/C 59H
後 160/60R17M/C 69H
ブレーキ形式
前 油圧式ディスク
後 油圧式ディスク
懸架方式
前 テレスコピック式
後 スイングアーム式(プロリンク)
フレーム形式 ダイヤモンド
◼️担当者(近田 茂)プロフィール