PHOTO&REPORT●川島秀俊
事故の際に有力な証言者となるドライブレコーダーだが、近頃話題にあがっている”あおり運転”に対しては、前方の1カメラだけでは、心許ないというのが事実。前後2カメラで、周囲の状況をより客観的に記録するの望ましい。今までのバイク用ドラレコは1カメラ式が主流だったが、現在ミツバサンコーワが開発しているのは前後2カメラ式。クルマ用と違って、振動、雨、砂、埃などにも強い剛健なモデルとしながら、高画質録画を可能としているのが特徴だ。 ミツバサンコーワといえばセキュリティシステムやETC車載器などの製造でもおなじみのメーカーで、今回のドライブレコーダーは大阪モーターサイクルショー2019にて初披露となったのである。 発表された製品は3モデルあり、基本機能は共通。SONY製センサーを搭載したWDR採用のフルHD映像は電子式手ブレ補正の恩恵もあり、夜間や逆光でも高精細でなめらかな映像を記録できる。特にこだわったのはバイク特有の振動や防水対策だが、そこはバイク用ETC車載器の開発で得たノウハウを投入して優れた信頼性を実現。Wi-Fiにてスマホアプリと連携し、簡単に記録映像のプレビューや保存ができるようになっている。 操作方法は非常にシンプルで、イグニッションONにて常時録画を開始。記録されるデータは順次上書きされるが、付属する別体スイッチを押せば任意でデータ保存できる仕組みだ。衝突などの衝撃によってイベント記録される映像以外にも、あおり運転や思い出に残したい景色をボタンひとつで上書きされずに保存できる。 3種類のモデルごとの違いは分かりやすく、エントリーモデルの「EDR-11」は1カメラのみのキット。前後カメラを装備する「EDR-21」が実質的なスタンダードモデルで、GPS装備の「EDR-21G」は速度も記録できるハイグレードモデルとなる。
前後2カメラとGPSを搭載したハイグレードモデル。走行経路や速度もGPSによって記録し、万一の際には重要な証拠データとして提示できる。 予価:3万5000円前後