REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki) pHOTO■4ミニ.net https://4-mini.net ■取材協力:ファルコン
写真はパーツメーカー「スーパーモンキー」が1984年にプロデュースした限定のカスタムモンキー「NMR」。NMRとは、「ニュー・モンキー・レーシング」の略で、スーパーモンキーが作り上げた、限定発売のカスタムモンキーを指す。 ベース車両は、もちろんモンキー。当初はNSモンキーのみだったが、あまりの人気で4種類のワークス版が完成した。 コンプリートで49万8000円という価格は、1984年当時では400ccモデルに匹敵する価格。しかしカスタム内容的に見ると、実は大バーゲンだった。 スタンダードのバックボーンフレームには手を付けず、サブフレームにガソリンタンクを搭載。カウリングのステーも、このフレームを利用して取り付けている。 ホイールはノーマル8インチから10インチに大径化。セパレートハンドル、バックステップ、ダウンマフラー、オイルクーラーなど、スポーティーなアイテムが随所に組み込まれている。 リヤサスペンションは、アルミ製ロングスイングアームを採用したプロリンク方式で、ピボット部はサブフレームの支点を兼ねるなど、巧みな設計。 保安部品付のカウリング、シート、シートカウル、ガソリンタンク等の外装類は、マジカルレーシングが手掛けたFRP製。各メーカーのGPレーサーのフォルムを忠実にコピーするなど、各モデル専用とするこだわりようだ。 特にサイドカバーの形状は素晴らしく、フルカウリングのフォルムとともに、マシン内部のクリアランスを上手にケアしている。 写真のマシンのリヤブレーキは、ノーマル流用のドラム式だが、パネルタイプのフローティングディスクキットも用意されていた。 生産台数は不明だが、現在、程度の良い車両は驚くほどの高値で取り引きされている。
1984年4月号には、モト・チャンプの表紙にもなったNMR。モデルの女の子は「3年B組金八先生」にも出演していた、当時高校生の福家美峰。