その性能向上は多岐にわたり、先代のエココンタクト5と比較して、転がり抵抗で15%、ウエットブレーキ性能で6%、ドライブレーキ性能で2%、ハンドリング性能で17%向上し、なんと耐摩耗性においては20%向上したという。燃費については、タイヤの寄与率を20%とすれば、燃費が3%向上することになる。
このエココンタクト6は15インチ以下も多くのサイズが用意されるが、タイヤの外径が小さいほど、荷重指数が低いほど変形率が大きくなるため燃費が悪化しやすい。そこで構造をビードから徹底的に見直し、ウエット性能を損なうことなく低転がり抵抗を実現したという。
コンパウンドには次世代のグリーン・チリ・コンパウンド2.0を採用。これはシリカの含有量を高めており、柔軟性を保つことで、発熱量を抑えて低転がり抵抗を実現。ゴムの強度を確保し、ライフの延長につなげている。
トレッドはグルーブを3〜5本用意し、排水性をサイズにあわせて最適化している。また旋回時もショルダー部の排水性を高めたデザインとなっており高いウエットグリップを発揮するという。グルーブを太くする、あるいは溝を増やすことによって、パターンノイズは増すが、一方でそのぶん構造やコンパウンドを工夫することでパターンノイズとロードノイズの総量としての静粛性を改善した。つまり静粛性についてはトレッド分を構造とコンパウンドで相殺し、エココンタクト5並みの性能を維持している。
欧州のETRTO規格においては燃費とウエットグリップのラベリングで、93サイズ中40サイズでA/Aを取得しているという。日本における販売は当初31サイズでスタートするという。アウディやBMW、メルセデス・ベンツ、ジャガー、フォルクスワーゲン、ルノー、プジョー、ボルボなど、多くのメーカーで新型車に純正装着することを前提として開発中なので今後多くの車両で見られることだろう。