●Photo&Text/佐藤和徳(レブスピード編集部)
本心をいえば、ソフトトップの幌車を、洗車機には入れたくはない。事実、以前は洗車といえば自身での手洗い派だった。だが、近所のコイン洗車場がどんどん消え、休日に洗車できる場所がなくなってしまった。そこで、仕方なくガソリンスタンドの洗車機に入れている(ガソリンスタンドで手洗いオーダーや、遠くの洗車場までドライブして行く、という選択肢は、コストと時間的な考えからここでは除外している)。
ここで改めて取扱説明書を見ると、
「自動洗車機や高圧洗車機を使用しないでください。幌が破損したり、損傷するおそれがあります。」とある。
※参照 マツダ ロードスター 電子取扱説明書
http://www2.mazda.co.jp/carlife/owner/manual/roadster/nd/erni/contents/05050201.html
それでも、使用できる洗車機はあるのか?とマツダのお客様相談センター(マツダコールセンター)に問い合わせたところ、「担当者に確認します」と45秒くらい保留となった後、「洗車機の使用はすべてできません」との返答。
それならば、洗車機も進化している。幌車に対応する洗車機もあるかもしれないということで、高いシェアを誇る某洗車機メーカーに問い合わせると……、
「オープンカーの幌車は使用できません」とこれまた同様の一発回答。
そこで、ロードスターをこの上なく愛し、しかも誰もが納得するであろう立場の某筋の某名さんに見解を求めた。そこから得られた返答は、あくまで正式コメントではないということを条件に、このネットに掲載している。以下がそのコメントだ。
「実際に私はNDを洗車機に入れていますし、NAも洗車機に入れています(笑)。 NAの場合は水が漏れ出たことが何度かありますが、それが『どこから』『どのような現象として』起きるのかを熟知しているため、終わった後にちゃんとその後処理をすれば良いだけ……という認識で、今でも躊躇なく洗車機に入れています。
というか、個人的に一番怖いのは『高圧洗浄』機で水を噴霧する方で、確かに手で洗ってはいますが、その強烈な水圧で室内に水が浸入したり、ドアパーティング等から車両奥に水が浸入したりと、むしろ水圧の小さい、いわゆる洗車機の方が優しいのではないかと思っています。個人の考えですが」
「でも、自動車メーカーとしては、洗車機使用はOKとは言えないと思います。万が一に不具合が発生しても責任が負えないですから。そのため、公式には『洗車機には入れないでください』としか言えないのでしょう。これは『99%除菌できます』とは言えるが100%と言ってはならないのと似たような事案でかもしれません」
「さらには、最近の残価確定クレジットというものも影響しているでしょうね。その前提でいえば、万が一の事態で洗車機によって損傷する事態も想定しなければならないことになります。そうであれば、洗車機は使用しないでくださいとしか言えないくなりますよね。
これはアパート等の瑕疵認定と同じかもしれません。極めて細かい所まで責任分担を規定するためですね。
なんだかそういうのって、息苦しい世の中だと思っていらっしゃる方は多いのでしょうね。クルマは本当は、とても楽しい乗り物だし、楽しい買い物なのですけどね〜。
一番良いのは、緩い勢いの水で手洗いですが、現実的には、洗剤を含んだ水を流すならちゃんと風呂場の排水口に流さないといけないのですよね。家の前の側溝に流したら環境的にアウト。ドイツなら罰金ものです。いろいろ大変です。。。」
以上が某名さんからのコメントだ。洗車機問題だけでなく、さらに残クレや排水の環境問題まで話が広がり、想定以上の深みのある企画になってしまったのは自身でも驚き。