なので四代目プリウスの登場時は、装備が簡素化で重量も軽くできる最廉価グレードの「E」はこの境目となる車両重量1310kgにこだわっていたのだ。しかし、今回のマイナーチェンジではコネクティッドサービスに使われる専用通信機DCMや、より高性能になった予防安全装備を全グレードに標準装備したので(以前は「E」グレードはオプション)重量が増加しているわけ。
ちなみに、「E」グレード以外のプリウスはマイチェン前後でJC08モード燃費に変更はなく、FFモデルは37.2km/ℓ、4WDモデルは34.0km/ℓのままである。
モード燃費の優劣を各メーカーが激しく争っていた時代なら、プリウスもマイナーチェンジで車両重量1310kgにこだわったかもしれないが、安全装備の充実などユーザーによりメリットが大きい選択をトヨタが行なったことを評価したい。車両重量が軽いほうが実燃費に貢献するのはもちろんだが、わずか10kgの差では、ほとんど影響はないと言えるだろう。