OKIグループの信頼性評価と環境保全の技術サービスを展開するOKIエンジニアリング(OEG)は、自動車産業向け品質マネジメントシステムの新しい国際規格に対応した「IATF16949計測器校正サービス」を、1月16日より開始した。本サービスの開始にあたりOEGでは、計測器校正(注1)事業の対象機器範囲拡大と人員倍増による体制強化を行う。厳格な管理が求められるサプライヤーを対象に、自動車産業向け計測器校正の売上高で2020年度に17年度比10倍以上の伸長を目指す。

 2018年9月より欧米の自動車産業向け品質マネジメントシステムの国際規格がISO/TS16949:2009(注2)からIATF16949:2016(注3)に移行した。新規格では、使用する測定器は、ISO/IEC17025(注4)認定試験所で国家認定機関のマークの付いた校正証明書、試験報告書を受けることが必要になった。OEGは、高い技術力と品質マネージメント力を評価され、ISO/IEC17025校正事業者として1995年6月に独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)より認定を取得、2018年3月に米国試験所認定協会(A2LA)より認定を取得しており、電子計測器、EMC関連測定器等の校正業務が可能。




 モノつくりの製造現場ではさまざまな計測器(測定器)が使用されているが、その精度を維持するためには適切な校正が必要だ。OEGは適正な計測機器の校正がモノつくりの基礎を支えるとの考えに基づき、今後も校正技術の向上や設備の充実を図り、ISO/IEC17025校正認定試験所としての対応範囲を広げ、顧客の製品の開発・製造・販売を支援していく。




 なお、OEGは2019年1月16日~18日、東京ビッグサイト(東京都江東区)にて開催される「オートモーティブ ワールド2019」(小間番号:E50-28)に出展し、本サービスについて紹介する。




■ 販売計画


標準価格:個別見積もり


販売目標:2020年度 17年度比10倍


サービス提供開始時期:2018年1月16日

注1:計測器校正


測定器の表示値がどれくらい正しいか標準器と測定値を照合し確認すること。校正をおこなうことにより測定器の信頼性を確保することができる。




注2:ISO/TS16949:2009


ISO(International Organization for Standardization:国際標準化機構)が制定した自動車産業向けの品質マネジメントシステム。IATF16949:2016発行に伴い失効となった。




注3:IATF16949:2016


IATF(International Automotive Task Force:国際自動車産業特別委員会)が発行した自動車産業向けの品質マネジメントシステム。ISO9001:2015に沿って策定され、現在有効な規格。自動車メーカーに納入されることになる生産部品やサービス部品を製造する組織に適用される。




注4:ISO/IEC17025


試験所・校正機関が正確な測定/校正結果を生み出す能力があるかどうかを、権威ある第三者認定機関が認定する規格で、高い技術レベルの試験・校正を提供し、ILAC(International Laboratory Accreditation Cooperation:国際試験所認定協力機構)およびAPLAC(Asia Pacific Laboratory Accreditation Cooperation:アジア太平洋試験所認定協力機構)加盟国に対しMRA(Mutual Recognition Arrangements:相互承認協定)が可能な校正証明書を使用することで、製品の輸出先で再び試験・校正を受ける必要が無く、グローバル市場への参入を容易にする。
情報提供元: MotorFan
記事名:「 OKI:自動車産業向け計測器校正事業を強化