PHOTO&REPORT●遠藤正賢(ENDO Masakatsu)
自工会の豊田章男会長は冒頭の挨拶で、自動車税の高級減税が決定されたことに対し感謝の意を述べつつ、関係者が「日本の自動車税は世界一高い、税金だけでも携帯電話使用料より高い、そして複雑すぎるというお客様の想いをワンボイスで訴え続けたことにも感謝したい」と付け加えた。 その後、「我々は税金を下げて欲しいと訴え続けてきたが、その根底にある本当の想いは、もっと税金を納めていきたいということ」とコメント。続けて「こう述べるとこの部分だけをメディアに切り取られ、“自工会・豊田会長、『減税はもう充分』”という見出しが出てきてしまいそうだが、焦らずにこの先も聞いてほしい」と、会場の笑いを誘った。 そして、「クルマという存在自体がフルモデルチェンジしようとしている。平成を振り返ると、過去最高の販売台数を記録して以降は右肩下がりで、自然災害にも直面してきた。日本のものづくりを必死に守り抜いてきた30年間だった。クルマがもっと社会とつながれば、過疎化や高齢化、貧困や医療など様々な課題にもっとお役に立てると信じている」と、平成の30年間と直近の課題について言及。 「そのためにも、我々が紡いできたものづくりの力を何としても守りたい。そのためにも、もっと多くのお客様に、クルマに乗っていただきたい。もちろん我々がもっと魅力的なクルマを作っていかないことにはそれは成し得ない。一方でクルマに乗りにくい環境はもっと変えていきたい」と、関係者に対しさらなる協力を呼びかけた。
その後、関芳弘経済産業副大臣と、石井啓一国土交通大臣が来賓として挨拶。石井大臣はその結びに、「一昨年秋以降相次いで発覚した完成検査の問題は、ユーザーからの信頼を確固たるものとするためにも、二度と同じ問題を起こさぬよう、強い決意をもって取り組んでほしい」と、昨年に続き再発防止の徹底を強く要請している。