日産は、新型「NISSAN LEAF NISMO RC」を6台生産し、世界各国のファンにそのパワーとエキサイティングな走りを披露する予定。
新型「NISSAN LEAF NISMO RC」は、シャシーの両端に搭載された二つの電動モーターで駆動する。両モーター合わせて240キロワット(各120キロワット)の出力と640Nmのトルクを発生。これは2011年に発表した前型と比較すると、最高出力と最大トルクはともに2倍以上。ドライブトレインの構成部品である大容量リチウムイオンバッテリーやインバーターなどには、新型「日産リーフ」の技術を採用している。
新開発の四輪駆動システムは、優れたコーナーリング性能を発揮する。出力を四輪それぞれで独立してコントロールしながら瞬時に各輪に伝えることでグリップ力を高め、コース上での素早く効率的な操縦ができるようにした。前型と同様にバッテリーパックは車体中央に搭載しており、さらに電動モーターとインバーターを前輪・後輪上の最適な位置に配置することで、シャシーの重量バランスを最適化している。
「NISSAN LEAF NISMO RC」は多数の軽量部品に加え、フルカーボンファイバーのレーシングモノコック構造を採用することで、総重量をわずか1,220kgに抑えた。この優れたパワーウェイトレシオにより、0-100km/hの加速時間は、前型より約50%速い3.4秒を実現した。
エクステリアは、前型の「NISSAN LEAF NISMO RC」とのつながりをイメージさせながら、よりアグレッシブなデザインとしている。長いボンネットやニッサンブランドのデザインシグネチャーであるVモーショングリルが、刷新されたフロントデザインを強調している。日産のフォーミュラEカーと同様に、シルバーとブラックを基調とし、NISMOレッドをアクセントにした特徴的なカラーを採用した同車は、スタートラインでスタートを待っている時であっても、今にも走り出しそうに見える。
スリーピース構造の車体には、脱着可能なフロント・リヤセクション、固定式のウィンドウ、LEDヘッドライトとテールライト、舗装路で理想的なダウンフォースを発生させるために調整可能なリヤウィングを搭載している。全長4,546mm、ホイールベース2,750mmのボディに、ルーフから路面までわずか1,212mmと、全高を市販モデルの「日産リーフ」よりも300mm以上低くした流線型のフォルムが、ワイドかつ低重心なスタンスを創り上げている。
新型「NISSAN LEAF NISMO RC」はフォーミュラE選手権の他、世界各国で行われる主要モーターショーやイベントで展示する予定。また、今年のNISMO Festivalでは、プロドライバーによる公開デモ走行を行う予定。