「2019年より、『Porsche E-Racing Japan』を開催いたします」
E-Racingとは、近ごろ話題になっているeスポーツ……バーチャルの世界で争うスポーツ……のモーターレーシング版で、ポルシェはドライビングシミュレーターとして世界的ヒットとなっている「グランツーリスモ」のプラットフォームを使ってワンメイクレースを開催するのだという。
その発表に合わせ、グランツーリスモシリーズの生みの親であり、ポリフォニー・デジタルの代表を務める山内一典社長も会場に姿を現し、七五三木社長とともにその魅力について語ってくれた。
「グランツーリスモはバーチャルではありますが、ドライビングスキル、駆け引き、ストラテジーなど、もはや本物のレースとの違いはほとんどありません」
ドライビングシミュレーターとしてのリアルさは多くの人の知るところだろう。グランツーリスモで練習して、実際にレーストラックに出てみたら、練習する前よりもすごく速く走れた、という話は今どき珍しいものではない。
「ストラテジーについても同じです。例えば、ピットイン時にガソリンを多く入れたいんだけれど、多く入れればそれだけ給油に時間がかかります。だったら少なめにして、燃費に配慮した走りをしたほうが速いのでは……という判断が、グランツーリスモのなかでも要求されるのです」
「面白い話があります。つい先日、モナコでグランツーリスモの世界大会が行われたのですが、参戦したドライバー(プレイヤー)たちは、みんな汗だくになっているんです。我々のように観ている人間いとっては寒いくらいに空調が効いていたんですけれどね。それくらい、心拍数が上がる本気のスポーツなんですよ」
「リアルとの違いと言えば、誰でも気軽に参戦できるところでしょう!」
金銭的なハードルが低いのはもちろん、クラッシュなどのリスクもない。激しい前後Gはリアルならではのもので、けっしてバーチャルでは味わえないものだが、どちらがいいという話ではなく、どちらも楽しんでしまえばいいのだ。
インポーター自らが開催する「Porsche E-Racing Japan」がどんな盛り上がりを見せるのか? これまで「観る側」だったあなたにも、スター選手になるチャンスは十分にあるのだ。