この日は塚本奈々美のドリフトの師匠、日比野哲也選手とともにデモランや同乗試乗を実施。迫力満点の走りを見る&同乗により体感するチャンスがあった。日比野選手はD1チャイナのシリーズチャンピオンを獲得し、帰国直後というタイミングだったこともあり、写真やサインを求める来場者が後を絶たなかった。
原作の世界観を大事にしたことも今回の特徴だ。
「ただ車両展示をするのではなく、物語を入れたかったんです。ハチロクとFDが並ぶだけではなく、例えば高橋啓介に憧れる恭子ちゃんの雰囲気を再現してみたり、「おぎのや」の看板の下で真子ちゃんと池谷先輩が会うというシーンを作ったり、そんな頭文字Dのストーリーや名場面を意識してシーンづくりをしてみました」と塚本奈々美プロデューサー。啓介と恭子のFDを並べたゾーンでは、コスプレイヤーが原作のワンシーンを再現し写真撮影を楽しむ場面も。
峠の釜めし『おぎのや』が、「頭文字D」仕様の釜めしも登場。また、シュアラスターの洗車用品にも、各キャラクター仕様のボトルも。
「各キャラクターがクルマを洗ったらどうだろう、などと想像しながらデザインしました。おぎのやさんの書下ろしイラストも、足元をスニーカーにするかサンダルにするかまでこだわっているんですよ」(塚本)
さらに、渋川市限定で販売された「頭文字D」切手シートの追加販売も発表された(11月26日に販売開始)。その切手シートが、会場内で特別先行販売された。遠方からこれを目当てに来場した人もいたようだ。
今後については、新バージョンの切手シート企画が来年向けて進行中とか。また、2018年12月31日まで実施中のデジタルスタンプラリー(JTBなどとのコラボ。スマホを介して行う聖地巡りでグッズも手に入る)は2019年も実施されるのではないかとの噂も。「頭文字D」はこれからもますます盛り上がっていくことは間違いない。
マンガやアニメの世界、そして“聖地巡り”などリアルな世界との相乗効果でさらなる盛り上がりを見せる「頭文字D」。まさにそんな世界観を体現した『頭文字Dフェスティバル』は、その“盛り上がり”を象徴するイベントだったのである。
(文・写真:小松ひろ)