European Utility Week(2018年11月6日〜8日、ウィーン、Messe Wien)のSTのブース(B.p19)では、ST8500を使用したスマート・メータおよび産業機器分野の主要顧客の新製品を展示した。
プログラム可能なST8500は、さまざまなPLC規格の変調とコーディング方式を処理する専用リアルタイム・エンジンと、上位層の処理およびシステム制御を担う電力効率に優れたArm Cortex-M4Fプロセッサを搭載している。これにより、機器メーカーは、単一のハードウェア・プラットフォームで複数の市場と地域に対応することができるほか、リモート更新により、現場の資産を長期にわたって使用することができる。AES暗号化エンジンなど、スマート・エネルギー・アプリケーション向けの専用ペリフェラルも実装されている同製品は、消費電力が受信モードで100mW未満であるほか、最も厳格な業界仕様に適合しており、新しいスマート・メータによるグリッドへの負荷を最小限に抑える。
ST8500は、内蔵されている包括的なアナログ・フロントエンド(AFE)により、STLD1ライン・ドライバに直接接続できるため、シングル・ベンダーによる実用化された完全な電力線トランシーバ・ソリューションに貢献する。また、高いドライバ性能と、シングル・エンドで18V、差動モードで36Vという広範な出力範囲にわたる高い線形性を持つ同製品は、ノイズの多いケーブルでも信頼性の高い通信を行える。2チップの構成により、スマート・グリッドやIoT機器において、クラス最高の性能、超低消費電力、高い柔軟性およびコスト・パフォーマンスに優れたコネクティビティを実現する。
電力線通信の市場を20年以上にわたってリードしてきたSTは、G3-PLC、PRIME、Meters and Moreなど、すべての主要なPLCプロトコル・アライアンスにおいて重要なメンバーであり、主にスマート・メータ向けに約1億個のパワーライン・モデムICを提供してきた。
ST8500はQFN56パッケージ(7 x 7 x 1mm)、STLD1はQFN24パッケージ(4 x 4 x 1mm)で提供され、現在入手可能。価格およびサンプル提供については、STのセールス・オフィスまたは販売代理店まで。
詳細については、www.st.com//st8500-stdl1-pr