TEXT●大家伝(OYA Den)
世にフロント2輪スクーターを普及させた立役者であるピアッジオが、EICMA2018でお披露目したアーバンモビリティの最新バージョンは、2バリエーションの仕様違いをそろえるMP3 300HPEだ。
これまでに17万台以上のMP3ユニットを販売してきた実績を持つピアッジオだが、この300HPEは軽量かつ機敏で、コンパクトさをポイントとしている。しかし同時にスポーティさとダイナミックさも備え、GTスクーターらしい優れた快適性もスポイルしていない。
また水冷4バルブ/300cc単気筒の300hpeエンジンは、クラストップレベルとなる18.1kW(24.6HP)のパワー&24.5Nmのトルクを発揮。そしてフロント2輪スタイルの足周りはコーナリング時の優れた安定性、濡れた路面などで優れたロード・ホールディングを実現。
シート下には2つのジェットヘルメットを収納できる容量を確保。
その他、以下の主だったポイントがデフォルトだ。
•新しいGTデザイン
•ABSおよびASRシステムを搭載
•LED DRL付きヘッドライト
•多機能デジタルディスプレイを備えたインパネ
•高いプロテクション効果のビルトインウインドスクリーン
•人間工学に基づいて改善されたブレーキペダル
•ライダー用バックレスト付きの快適サドル
MP3 300HPE Sportでは小ぶりなウインドスクリーン、レッドスプリングを前後ショックに組み合わせるなど、スポーツムードを高めた心憎い演出が施されている。
なお300HPE Sportで標準装備となるPIAGGIO MIAマルチメディアプラットフォームは、スマートフォンをオンボードのエレクトロニクスシステムに接続し、多機能ツール、スピードメーターなどの情報を同時に表示できる実在のコンピューターに変換することを可能としている。これにより回転数、瞬時平均燃料消費量、平均速度、バッテリ電圧、パワー&トルク、前後加速度、リーン角度を出力できるとのこと。しかもマップやルートを表示したり、燃料ステーションやサービスセンターを特定することも可能だそう。
さらにタイヤ状態制御機能は、車両側センサーとスマートフォンの両方を利用してタイヤの摩耗と膨張を監視し、潜在的に重大な状況が発生する前にユーザーに警告することを可能としている。