ブランドや車種の個性が表れるのは、デザインやメカニズムだけとは限らない。例えば、収納スペースもそのひとつ。ユーザーが少しでも使いやすいように創意工夫が凝らされている。そのこだわりをチェックしてみた。

 1991年に初代モデルが登場。現行型は2016年デビューの5代目となる。これぞミニバン!!というプロポーションは踏襲するが、狭い場所でも荷物が積み込みやすいようにテールゲートのウィンドウ部だけを開けられる機構が備わっており、さらなる使いやすさを実現している。そのほかにも、カメラで前走車と車線を認識して追従走行する「プロパイロット」を搭載。18年2月にはモーター駆動による軽快感が魅力の「e-POWER」が追加された。

乗員全員が快適に過ごせる空間づくり

 空間の広さに加えて、快適性もミニバンの欠かせない項目。「セレナe-POWER」はこの点に抜かりはなく、例えばスマホなどの充電に使うUSB端子を全席分(3列目はオプション)用意するほか、2列目と3列目乗員用のテーブルも備わる。

①サンバイザーのカードホルダーは個性的で、本体に溝が切ってあり横からサッとカードを差し込むタイプ。見た目もスマートだ。

②助手席前に収納スペースが充実しているのもうれしい。3段あり、最上部はボックスティッシュも入るリッド付きのスペースだ。

③助手席の前でアッパーボックスとグローブボックスの中段にあるオープントレー。空間的にはボックスティッシュよりやや小さい程度。

④グローブボックスはリッドの裏側が収納スペースになったいわゆるバケット式で、保湿系の大型ボックスティッシュが入るサイズ。

⑤センターパネルにあるトレーは奥行きがあって、スマホが置けるように考えられている。奥を低くすることで飛び出さないよう工夫されている。

⑥シフトレバーの下には引き出し式のドリンクホルダーも用意。引き出しの横にフックがあり、袋を吊り下げられるのも便利な仕掛けだ。

⑦メーターを独特の位置としたことのメリットは見やすいだけでなく、運転席の正面に大容量の収納を用意できたことも挙げられる。

⑧インパネ右下にあるリトラクタブル開閉式のポケットはコンパクトだが、カードやコインを収納するのに重宝する位置とサイズだ。

⑨1列目シートバックポケットは、左右に区切っているのがグッドアイデア。左はB5の冊子、右はスマホにちょうど良いサイズだ。

⑩2列目用シートバックテーブルは、カニのハサミのようなツメで飲み物(マグカップも!)をしっかり固定できるのがポイント。

⑪e-POWER独自装備である、運転席と助手席の間にあるトレー。トレー底面より大きなバッグまで置ける縁の高さが絶妙で使いやすい。

⑫運転席/助手席ドアのクローズグリップも小物を入れるポケットとして役に立つ。小さめのスマホならここに立てて置ける。

⑬1列目ドアはペットボトルホルダー+大サイズポケットを用意。ドアアームレストの張り出しまでの天地高があり、A4サイズの冊子を立てて収納可。

⑭2列目用の折り畳み式テーブルは、閉じた状態でもフックとして活用できる。細部まで徹底して実用性を追求した開発姿勢が伝わってくる。

⑮スライドドアのポケットはペットボトルに特化。これはドアを開けた際に収納物で車体を傷つけないための予防策でもある。

⑯3列目脇は左右それぞれにドリンクが2本置ける。溝を設けたメガネ型としているのはスマホなど小物を置けるようにだ。

⑰2列目用だけでなく3列目にまでシートバックテーブルを備える親切さはライバルにはないおもてなしである。

情報提供元: MotorFan
記事名:「 ミニバンの進化は止まらない、セレナe-POWER、収納スペースを総チェック!! 容量は?使い心地は?