REPORT●大家伝(OYA Den)
インターモトで発表されたMotoGuzziの注目機種から、まずはV9 BOBBER SPORTを見てみよう。フラットトラックレースをモチーフにしたという新しいスペシャルシリーズだが、ファットなタイヤとシングルシートによるシンプルでスポーティなルックスが特徴。ローシート仕様でコンパクト設計というのがMotoGuzziの美学であるとも。
カラーリングはアグレッシブなオレンジがフロントのショートフェンダー&タンクからサイドパネルへと続き、そこからダークトーンへと切り返してリヤエンドまで覆っている。エンジン冷却フィン、ビレットアルミニウム燃料キャップ、ヘッドライトフレーム、計器クラスタグラフィックなども同系統のダークトーンでまとめ、全体を軽快感のある2トーン仕立てとしている。
続いてV85TTは、昨年のEICMAで発表されたV85が次のステップへ進化したと判断して良さそうだ。「ファンのあらゆるニーズを満たすことがブランドの次の課題」とするMotoGuzziは、日常的なルートと長距離ルートの両方を利用できるV85TTが冒険の精神を復活させるとしている。
スタイルは往年のパリダカ参戦モデルを踏襲したルックスながら、デジタル機器やLED DRLライトといった最新装備がフルに盛り込まれたもの。軽量性、合理性、アクセシビリティを追求するために鋼管製による新設計フレームを採用し、左側に湾曲した非対称アルミ製スイングアームを装着。ちなみにスイングアームの右側にはシャフトドライブのトランスミッションなど、ユニットを収納。モノショックアブソーバ方式の採用によりセッティングを容易とし、排気システムのレイアウトに自由なスペースが得られるという利点ももたらされた。
また純正アクセサリーには、ビッグオフツアラーとしての使い勝手を向上させるパニアケースなどが設定されている。
なお2021年に100周年を迎えるMotoGuzziだけに、今後も魅力的なNewモデルを期待できそうだ。