……のはもちろんウソで、これは「e-Legend」と名付けられた、
同社のかつての名車504をオマージュしたコンセプトEVだという。
まぁしかし、日本人にはなんだか箱スカ現代版にしか見えなかったりするのだ。
パリモーターショーのプジョーブースを覗いてひっくり返りそうになった。まるで箱スカGT-Rのような、極めて日本的なスポーツクーペを現代流に解釈したようなコンセプトカーが鎮座していたからだ。
このクルマ、名前は「e-Legend」といい、往年の名車504を思わせるスタイルに最高出力462psを誇る電気モーターを組み合わせた近未来のスポーツカーだという。
EVでありながら逆スラントされたフロントノーズやリヤまわり、立ち気味のフロントウインドウなど、古典的なシルエットで構成されているのが逆に新鮮で、確かに504クーペを思い起こさせる。
だがそれ以上に、このエクステリアは箱スカGT-Rに似ているような気がする。
何に見えるかは人それぞれだろうが、とにかくこの外観は日本人受けするだろう。フロントはオーバーフェンダーで拡幅され、リヤはブリスターフェンダーの上にさらにオーバーフェンダーを付け加えたような造形で、これらが醸し出す「エボリューション感」はド迫力のひとこと。そもそもベース車両など存在しないのだから、最初からふくよかなボディラインでワイド感を出せばいいものを、わざわざオーバーフェンダーで表現するあたりが旧車好きの心をくすぐる。
こうしたことをフランスのメーカーがやってきたことが驚きだ。「e-Legend」がこの先どんな進化を見せるのか。注目しておいたほうがいいかもしれない。