チューニングパーツメーカーで知られるスペシャルパーツ武川の協力により、モンキー125を解剖。グロムとの比較も交えながら、メカニズムの細部を分析したところ、モンキー125のカスタムの可能性、発展性が見えてきた。




REPORT●坂木 一(SAKAKI Hajime)


PHOTO●富樫秀明(TOGASHI Hideaki)


取材協力●スペシャルパーツ武川 TEL:0721-25-1357

高い剛性としなやかさを両立した、スチール製のバックボーンフレームを採用する。ヘッドパイプ、メインパイプ、エンジンハンガープレートはグロムと共通になっている。

●グロム:モンキー125のベースとなったグロム。メインフレームやエンジンの主要パーツを共有するが、じつは似て非なる部分が非常に多い。

■詳細解説■

●モンキー:グロムのパーツが流用可能 エンジンの主要パーツはグロムと共通なため、ボアアップキットや5速ミッションといったチューニ ングパーツはそのまま流用できる。ただ、ECUやスピードセンサーなどの補機類が異なり、セットアップに専用パーツが必要になる。

●モンキー:エンジン内部は同じでも、モンキー125はカバーなどが丸みを帯びたデザイン。また、オイル点検窓が装備されたのもうれしい。

●モンキー

●モンキー:グロムではシュラウドに隠れていたエアクリーナーボックスがモンキーでは見えるようになり、容量やコネクティングチューブも見直された。エアフィルターの形状も異なる。

●モンキー:マフラーはエンジンの下側を巻くようにして管長を稼いで低速トルクを増し、高回転まで息の長いエンジンフィールとしている。モンキー125にグロムのマフラーを装着すると、ピークパワーは出るものの低速トルクが細くなるという。

●モンキー:グロムと同様、燃料供給は電子制御のPGM-FI。燃料ポンプは燃料の吸入抵抗が少なく、ペーパーロックしにくいインタンク式を採用。

●モンキー:トップブリッジはシルバーの梨地仕上げ。ハンドルポストの幅が共通なので、アフターパーツのグロム様一体型ハンドルホルダーも流用可能。

●モンキー:フロントフェンダーはクロームめっき処理されたスチール製。その重量を相殺するため、フェンダーステーは非常に細く仕上げられている。アルミ切削仕上げの倒立フロントフォークは車体と色をコーディネイト。アウターチューブ長は423mmで、グロムより約10mm短い(実測値)。

●グロム:フロントにはφ220mmのディスク+片押し2ポットキャリパー、リヤにはφ190mmのディスク+1ポットキャリパーを装備。ABS仕様のモンキー125のブレーキディスクには回転速を検知するためのパルスホイールが中央部に配置される。グロム(ABS設定なし)と見比べると、形状の違いがよく分かる。なお、ABSなしのモンキーはグロムと同形状だ。

●モンキー:リヤフェンダーはクロームめっきのスチール部分と樹脂部分で構成される。社外品のフェンダーレスキットは樹脂部分の交換だけで済みそう。

●グロム:グロムの長方形断面のスイングアームに対し、モンキー125は長円形断面の専用品を採用。ホイールベースを45mm短くし、ツインショックにも対応させた。

●グロム:リヤフェンダーとチェーンガードが一体式。

●モンキー:グロムはリヤフェンダーとチェーンガードがつながっているが、モンキー125はチェーンガードが独立している。ここはカスタマイズのポイントになりそうだ。

●モンキー:シートレールは専用設計 リヤサスペンションをグロムのモノショックからツインショックに変更するため、専用設計のシートレールを採用。ちなみに、タイヤもグロムが70偏平なのに対して、モンキー125は80偏平のブロックパターンタイプを履く違いがある。これもモンキーらしさを表現する開発陣のこだわりだ。

●モンキー:シートの裏側には取扱説明書や書類を固定するための4本爪のホルダーを装備する。

●モンキー:車体左側の鍵付きサイドカバーを取り外すと、内側にヘルメットホルダー用ワイヤーとシート取り外し用の六角レンチが収められている。

●モンキー:車体剛性アップのために、エンジンとフレームを固定するガセットプレートが追加された。振動によるトラブル防止にも効きそう。


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●ロングライドで走りを検証


●メカニズムを分解&徹底解剖


●今こそ明かされる開発秘話

情報提供元: MotorFan
記事名:「 【ホンダ・モンキー125 】完全解剖で判明したカスタム&チューニングの可能性