なぜならひとりひとりの心がけでJARTICでいう真っ赤な渋滞(高速で40km/h以下、都市高速で20km/h以下)は緩和されていくからだ。考えてみてほしい。あなたの乗るクルマは機敏な小型車(乗用車)かもしれないが、ここは夏休みの天下の公道。バスやトラック、さらにはややこしいクラシックカーも走っているかもしれないのだ。
つまりそれぞれに事情を抱えたクルマ達が混走しているわけで、どんなクルマでもスムーズに走れる環境を作っていけば、個々の性能は中和されて交通はスムーズになっていくのである。
個々の性能を中和するには一番つらいバス、トラックなど大型車のことを考えてあげるといい。渋滞とは前述のように合流や上り坂で発生しやすいが、そういった状況で低速状態から加速するのが難しいのが大型車である。特に上りのゼロ発進は大型車にとって苦行以外の何物でもないのだ。
だから機敏に速度調整のできるわれわれ小型車ができるだけ車速を殺さない、つまり停止しないように気を使えば、自然と大型車も走りやすい環境が生まれ、最終的には渋滞の減少につながるのである。周囲の速度が落ちてきて、止まっては走りの状態になったら、できるだけ止まらないようにする。停車している時間をできるだけ短くするのだ。止まってしまっても、前車が発進したら速やかに自車も発進する。
たとえば人々の苦しみを取り除き、社会全体が幸せになるように願った日蓮聖人のごとく、秩序良く道路のスペースを有効に使うイメージで、道路上の渋滞をチームプレイで削減していくイメージでクルマを動かすと日本の交通社会と渋滞のいらいらから解放された平和が訪れるかもしれない。なんちゃって。