そのひとつが今回紹介するドライブシャフトブーツだ。もちろん、経年劣化や取り付け不良なんてもっての外だけど、割と新しいのに高速走行を行うと破れてしまうことがある。今回紹介するのは第2世代GT-RのBNR32〜BNR34。エンジンをチューニングし、300km/h以上の速度が出す速度域では、尋常ではない負荷が各部に掛かるんだけど、ドライブシャフトもそのひとつ。原因はエンジンの発熱、キズなどさまざまあると思われるが、その原因で大きいのが「中のグリス」と言われている。ノーマルのグリスを大量に入れることで質量が大きくなり、尋常じゃ無い速度で回転するドライブシャフトでは遠心力が非常に高くなり、その大量のグリスの重さ(遠心力)に耐えきれなくなって、ゴムが破断して破れるというものだ。対策としてはグリスを少なく入れること。しかし、潤滑性が落ちる場合があるので高性能グリスに交換。このことにより耐久性も上がり一石二鳥。
もうひとつの対策としては「タイラップで止める」こと。ブーツの谷の部分何カ所かにタイラップを巻き、遠心力で膨らまないように(タイラップが力を受け止めるように)することなど。破れたドライブシャフトブーツはもちろん車検は通らないし、そのまま放っておくと、中のボール類が水分やゴミなどで傷んでしまう。
このように今ではほとんどのトラブルは一流のチューニングショップでは熟知しているので、未然に対策が出来る。