REPORT●増田満(MASUDA Mitsuru)
PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)
静岡県の富士市東本通り商店街で作業服店「ユニフォームのツバメヤ」を経営する竹下朋宏さんが「商店街にカブがズラリと並んだ姿を見てみたい」と思いついたのが発端で、2015年に初開催されたミーティング。当初は100台に満たない規模だったが、回を重ねるにつれ口コミとネットの情報が拡散して参加者が急増。4回目を迎えた今回は、なんと200台以上が集結する一大祭りに成長した。
そもそも並んだ姿が見たくて開催したイベントなので、特別な催しが施されることもない。同じバイクに乗る者同士、カスタムや流用パーツ情報をやりとりしたり商店街を散策ついでにランチしたり。そんなユルさも魅力のひとつになっている。粒ぞろいのカブたちから、オリジナリティあふれるカスタムマシンをピックアップ紹介しよう。
スーパーカブの元祖といえば1958年に発売されたC100。そのヘッドライト周りを移植して純正カスタムカブとして有名なカブラのリヤボディを組み合わせたら、どこにも似てないスタイルが完成した。
■SPECIFICATIONS■
社外モンキー用ショートマフラー、スーパーカブ50カスタム用フロントフォーク、社外モンキー用ハンドル、アウトスタンディング製C100ヘッドライト、キジマ製ウインカー、デイトナ製ミラーetc.
一見普通の新型スーパーカブ110だが、BRDが早速リリースした吸排気系パーツを装着。ステンレスマフラーだけでも約10%アップだが、オリジナル形状でワンオフされるエアBO Xも装着。ノーマルから30%近くパワーアップしているのだ。
■SPECIFICATIONS■
BRD製スーパーカブ110用マフラー、BRD製スーパーエアBOX etc.
フロントサスをリジッドにして、リヤにOKD製265mmショックを入れると、前後フェンダーとのクリアランスがバランスされ実用性をギリギリ備える車高になった。ヤマハ・ドラッグスター純正ステップボードを移植してハンドシフト化にもチャレンジ。
■SPECIFICATIONS■
スーパーカブ90用エンジン、SP武川製シリンダー+ピストン(107cc)、PC18キャブレター、RSヨコタ製FTR用ビューティメガフォンマフラー、OKD製265mmリヤショック etc.
14インチのリトルカブらしさはそのままに、ファットなタイヤと自作コンドルハンドルでスタイルアップ。黒く全塗装したボディは、ゴールドの縁どりをした内側にラメを散りばめたキャンディレッドをラップ塗装。100均パーツやランドセルでオリジナリティ溢れるセンスに脱帽だ。
■SPECIFICATIONS■
キタコ製シリンダー+ピストン(88cc)、ケイヒン製PB18キャブレター+100円均一ショップ製おわん、ダックス用マフラー、SP武川製フロントダンパー、OKD製320mmリヤショック、1.60ワイドリム、ベーツライト、キジマ製ナンバーステー etc.
14インチホイールのリトルカブながら、レーシングボーイ製の太いリムを組み合わせることでダンロップTT900とブリヂストンB3のハイグリップタイヤを装着。110cc化したエンジンはマニュアルクラッチにすることでスポーティな走りが引き出せるのだ。
■SPECIFICATIONS■
キタコ製シリンダー+ピストン(110cc)、ヨシムラ製TM-MJN24キャブレター、水本レーシング製マフラー、シフトアップ製オイルクーラー、M&Fカビィ製フロントクッション、スーパーカブ90用スイングアーム、レーシングボーイ製F1.85J/R2.15Jホイールリム etc.
テーマは「お金をかけないこと」。事実、ここまでカッコ良くなっているのにカスタム代は5万円以内。ベースは角目のカブ・カスタムだったがライトはハンドルごと取り去りTZ用セパハンを自作してバーハンに。前後フェンダーやレッグシールドをカットしている。
■SPECIFICATIONS■
キタコ製シリンダー+ピストン+ハイカム(88cc)、20φキャブレター、MINIMOTO製GPマフラー、スーパーカブ90純正フロントフォーク、MINIMOTO製リヤショック、純正ホイールリム+リムステッカー、シャリィ用シート etc.
納車されて、まだ290kmしか走っていない新型クロスカブ。納車と同時にエイプ用ダクトを流用してエアクリーナーを加工、モリワキ製マフラーを装着してパワーアップを図っている。PCX用バイザーやキタコ製キャリアがドレスアップに貢献している。
■SPECIFICATIONS■
モリワキ製メガフォンマフラー、エイプ純正ダクト流用エアクリーナー、エイプ用ワンウェイバルブ、PCX用バイザー、キタコ製リヤキャリア+コンビニフック etc.
プラモデル作りが趣味のオーナーだから、スーパーカブ50を手に入れると余った塗料を活用するためタミヤカラーで全塗装! フレームやハンドルは淡いブルーをエアブラシで塗装+ウレタンクリア仕上げ。サイドカバーはあまりの色でイタリアンカラーに。
■SPECIFICATIONS■
YSS製リヤショック、純正形状クラシックタイプミラー、アウトスタンディング製砲弾型ウインカーレンズ+フロント・ベトナムキャリア、TSプロダクツ製リヤボックス etc.
クロスカブ110の「なんちゃってオフ車仕様」を目指してプロの板金職人が自作パーツでカスタム。バイザーやナックルガードを加工して装着、レンズカバーやアップマフラーはワンオフパーツで作り上げたもの。ブラックカラーのアルミリムが印象を引き締めている。
■SPECIFICATIONS■
BRD製スーパーエアBOX、自作エキパイ+汎用サイレンサー、YSS製リヤショック、DID製アルミリム、SP武川製ハンドル、デイトナ製バイザー etc.
スーパーカブの初代モデルC100をベースに、自作したアルミパーツを使って高級感あふれるカスタムを施している。鉄に比べて柔らかく加工が難しいアルミだが、フロントフェンダーや燃料タンク、サイドカバーを自作。リヤの大きなボックスも自作したものだ。
■SPECIFICATIONS■
純正シリンダー・ポート加工、自作アルミパーツ(燃料タンク、フロントフェンダー、サイドカバー、アンダーカバー)、CL125純正ヘッドライト etc.