第6回となる今回も前回と同じく、「10年後の暮らしを楽しくするクルマのデザイン」をテーマとして作品を募集。応募総数253件(高校生217件、中学生36件)の作品が3次にわたる審査によって27件にまで絞られ、さらに最終審議で各賞の受賞作品が選ばれた結果、下記の作品に各賞が贈られた。
なお、トータルで最も優れた作品に送られる最優秀賞「カーデザイン大賞」は、史上初の該当なし、という結果になった。
この結果について、トヨタ自動車に所属する同会の山和紀久子・人材育成WGリーダーは、「カーデザイン大賞は、特徴や機能がどんな楽しさや嬉しさを説明できていること、考えがカタチや絵に表現されていること、カタチがあるまとまりをもって美しく表現されていること、発想に新しさやオリジナリティがあること、未来をかんじさせること、これらの審査基準をすべて満たす総合力を持ち、これから応募する人たちの目標となる作品に送られるもの。これをクリアするのはプロでも難しいことではあるが、もっと心を動かされる作品を生み出し、みんなの目標となる“未来の理想型”を目に見えるカタチにしてほしい」と、その理由を説明している。
表彰式後は、本田技術研究所デザイン1スタジオのヴァディム・アーテミエフさんが、Wacom製ペンタブレット端末とAdobe Photoshopを用いた、ホンダ・スポーツEVコンセプトおよびアーバンEVコンセプトのデジタルスケッチを実演した。
さらに、各賞受賞者に対し、現役のカーデザイナーがマンツーマンでスケッチを指導。コピックを使用した線画への着色技法のみならず、プロのカーデザインの現場で求められる、生産工程やリアルワールドでの使い勝手・安全性まで想定してアイデアをデザインに具現化するための考え方も丁寧にレクチャーしている。