ロールスロイスのRemote &Autonomous Operations ジェネラルマネージャーIiro Lindborg氏は
「IAは現在進行中の自動航海船舶の開発の一部分でありますが、現在の海運の環境においても多大な利益をもたらすので、今日世に出すことにしました。IAは間違いなく現在までの航海安全技術における進歩の中では最も重大なもののひとつです。航海士が船舶の周囲の環境の把握するのを大いに助けます」
IAは、様々なセンサーからのデータをまとめ上げて、Virtual Reality(2D及び3D)、Augmented Reality(拡張現実)、 Precisionモードの4 種のインターフェースで船の外部環境の俯瞰図を提供する。
ロールスロイスでは、Advanced Autonomous Waterborne Applicationsプロジェクトとステナライン、商船三井との共同プログラムにおける発見を基に、LIDAR(Light Detection and Ranging)により船舶の3Dマップを生成する技術を開発することに成功した。これはパルス状のレーザー光線を用いて距離を測定する方法である。GPSデータと結びつけ環境の3Dモデルを作り出し、人の目では見えないものを可視化することもできる。
「IAシステムは特に夜や悪天候の中など周囲環境をより良く把握必要性がある時に活用できます」
とLindborg氏は言う。
「LIDARによる3Dマップで正確な周囲の鳥瞰図を作り、ECDIS (電子海図情報表示システム)とレーダーで得られる基本的な情報を補完する注意喚起ソリューションを提供します」
Remote &Autonomous Solutions 販売マネージャーのHenrik Grönlund氏は
「IAは多くのポテンシャルを持つ技術革新です。客船関連展示会で発表したのは、客船においてこそIAが最も有用であると我々は考えているからです。しかし、センサーやアプリケーションが追加されるにつれて、大型貨物船など高価値の船にも使えるようになります」
IAは三井商船が神戸から明石海峡・備讃瀬戸・来島海峡を通り大分へと運航する客船さんふらわあ号に搭載される。
IAを搭載する決断について三井商船理事の新井健太氏は
「さんふらわあ号は世界で有数の混雑した水域で運航し、ロールスロイスのIAシステムを徹底的にテストする良い機会です。これは我々の職員が状況判断するのを助け、彼らや船舶の安全を向上させます」
ロールスロイスのSVP Ship IntelligenceのKarno Tenovuo氏はこう付け加えた。
「このようなプロジェクトはIAが顧客それぞれのニーズに対しどう適用できるかを見せてくれます」