低消費電力かつ高速で測距が可能なVL53L1Xは、小型ロボットの壁面検知 / 段差検知 / 衝突回避および、ドローンや無人航空機(UAV)のホバリング / ランディング補助機能などに最適だ。また、省電力の人体検出モードを有しているため、カメラのオートフォーカス・アシストやジェスチャ認識に加え、人の接近を検知してパソコンやIoT機器のスリープ状態を切り替える革新的な自動スリープ / ウェイクアップ機能を実現できる。さらに、洗面用品・設備の自動化(トイレ、水栓、ソープ・ディスペンサなど)や、自動販売機やスマート・シェルフの在庫管理を行う商品数の集計といった用途にも応用できる。
VL53L1Xは、高集積の小型パッケージ(4.9 x 2.5 x 1.56mm)で提供されるため、スペースに厳しい制限のあるアプリケーションでも使用可能。また、従来品のVL53L0Xとピン配置互換性があるため、既存製品からのアップグレードも簡単だ。この小型パッケージには、レーザ・ドライバとレーザ光源に加えて、STのFlightSenseセンサの高速・高信頼性を支える単一光子アバランシェ・ダイオード(SPAD)受光器が集積されている。不可視光線である940nmの光源を使用しており、外乱光の影響を抑えることができるほか、測定性能を損なうことなく、開口部をカバーガラスの裏側(筐体内部)に配置できる。
FlightSense技術は、世界中のさまざまな製品に使用されている。VL53L1Xは現在量産中。価格およびサンプル提供については、STのセールス・オフィスまたは販売代理店へ問い合わせ。詳細は、www.st.com/VL53L1Xを参照。