2017年に実用化・製品化された技術で、いままでにない視点で開発された技術、実用化され自動車業界に多大な影響を与えたと思われる技術を選考対象しています。
選考過程はMFi 編集部と選考委員が2017年中に発表された自動車技術のなかからノミネートに値する10の技術を選出しました。
その、10のノミネート技術について紹介しますので、あなたの、もっとも評価する技術をひとつ選んで投票ください。
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締切は4月3日23時59分です。
新型リーフは、旧型からバッテリーパックの容積を変えずに(ラミネート型のセルの数は192枚でともに同じ)、エネルギー密度とモジュール内セルの密度を増やして、30kWhから40kWhへと大容量化を実現したことが技術上の大きなポイント。
一充電走行距離は、JC08モードで400kmに達し、一般的な日常使用には充分以上の航続距離を誇る。そのリチウム電池の40kWh化にともない、モーターの出力も80kWから110kWへと向上させた。モーター駆動電流を増加させることでダイレクトかつクイックなレスポンスを実現する。
<「リーフのバッテリーパック」に関する詳細記事はこちら>
カルソニックカンセイのCK-SMiTHは、ディゼルエンジン用としては世界初となる、板金成形部品を主とするターボハウジング。運転時の振動や熱応力による変形や割れを防ぐべく、ステンレス製プレス板とステンレス鋳物を組み合わせてTIG溶接で接合する独自の二重管構造年、鋳物ハウジングに対して15%の軽量化を実現する。
また、二重管化による断熱効果によってヒートマスを低減することで、触媒昇温速度が早まり浄化性能を向上させている。
<「CK-SMiTH」に関する詳細記事はこちら>
新型N-BOXに搭載されたS07Bエンジンは、NAとターボ過給の2タイプが用意される。従来のS07Aから完全刷新し、ボア×ストロークが64.0×68.2mmから60.0×77.6mmと大幅にロングストローク化された。NAモデルにはホンダ自慢の可変動弁機構「VTEC」を搭載して吸排気効率を大幅に向上。
ターボモデルには過給圧を任意かつ自在にコントロール可能な電動ウェイストゲートを与えて低燃費化とレスポンスアップを図る。いずれも軽自動車では初の採用で、世界で初めて鏡面バルブを与えたのもトピックだ。ノッキングの減少と燃焼効率の向上をもたらす。
<「S07Bエンジン」に関する詳細記事はこちら>
VDIM+LDHは、レクサスLSのFSPORTの2WD車に採用された車両統合制御。アクティブスタビライザーで上下運動の制御を可能とすることで、ロール、ピッチ、ヨー、前後、上下、左右の6つの車両運動の最適制御を行なう。ドライバーによる操作系の入力からその意図を汲み取り、6方向の力の変化が理想的な流れを描くよう、車両各部の制御要素を統合的にコントロールする。シャシー制御に関わる電子制御は制御要素が個別で作動するため、他の部分との間に生じていた不連続性が理由でドライバーにあまり歓迎されてこなかったが、VDIMはすべて連携されて違和感を覚えにくい。
<「VDIM(アクティブステアリング統合制御付き)+LDH(アクティブスタビライザー付き)」に関する詳細記事はこちら>
アイサイト・ツーリングアシストは、ステレオカメラのみで画像処理から物体認識、そして車両制御までを行なう。その機能を生み出すハードウェアは、3年前に登場したVer.3をそのまま踏襲。ACCとステアリングを制御するアクティブレーンキープのソフトウエアのみを改良して、ステアリング制御とアクセル/ブレーキ制御の対応速度を全車速に拡大した(0~120km/h)のがポイント。また、渋滞時などの低速時(~60km/h)に白線が見えない場合には先行車の軌跡をトレースする新機能が加わったことで、高速道路の同一車線内で自動運転レベル2を可能にしている。
<「アイサイト・ツーリングアシスト」に関する詳細記事はこちら>
新型LSに搭載された急速車高調整エアサス・システムは、乗車時にリモコンキーで解錠するとわずか4秒で車高が30mm上がって、クルマに乗り込む際の足腰の負担を軽減。降車時はドアを開けると車高を10mm下げる機能を持つ。わずか4秒を演出するため、エアサスでは初めてのクローズドシステムを採用。アルミ化された高圧エアタンクとコンプレッサーをトランク下に収め、フロントとリヤに設置したタンデムソレノイドから各輪に空気を送る。これにより、空気をシーソーのように移動させることができ、オープンシステムの弱点だった繰り返しの作動が可能となった。
<「急速車高調整エアサスペンション・システム」に関する詳細記事はこちら>
自動運転を可能にするセンサー技術の最後の1ピースとして注目されているLiDARのなかで、量産車(アウディA8)へ搭載されたのが、このヴァレオのLIDAR「SCALAレーザースキャナーだ。内部には毎分750回転するミラーが収められていて、スキャナー正面に145度の見開き角でレーザーを放つ。水平視野が広く、レンジが長いのが特徴で、トラック、乗用車、歩行者の検知距離は、それぞれ200、150、50mの対象物を追跡できるので自動運転向き。これを車体全体に配置すると360度の全方位でスキャンが可能となる。
<「SCALAレーザースキャナー」に関する詳細記事はこちら>
欧州市場を中心に普及が見込まれている48Vハイブリッド車向けに、エンジン出力軸直結型のISGシステムを開発し、初めて量産化。メルセデス・ベンツ「S450」に搭載された。モーターを発進時のパワーアシストなどに利用するISGシステムは、エンジン出力軸にモーターを直結することで、従来のベルト駆動型に比べて高出力化と発電量の向上が見込め、燃費改善に貢献する。モーター自体にも工夫を凝らし、高出力化を狙った独自の分割コア巻線技術により、大電流モーターに必要な太線コイルでも高密度な巻線となっている。それによりコアを薄型化でき、車両搭載性も向上した。
<「エンジン出力軸直結型48V ISGシステム」に関する詳細記事はこちら>
今日の都市が抱える騒音や排出ガスの課題を解決する答えとして、三菱ふそうが世界で初めて量産電気小型トラック「eCanter」を開発。電気駆動システムには、モーター(最大出力129kW、最大トルク420Nm)と、360V・13.8kWhの高電圧リチウムイオンバッテリーパックを6個搭載する。車両総重量7.5トンクラスで一充電による航続距離は100km以上を達成。従来のディーゼル車と比較して、走行1万キロメートルあたり、最大1000ユーロ(約13万円)のコスト削減を可能にした。欧州での実用供試を通して、環境に優しく経済性に優れていることが証明されている。
<「eCanter」に関する詳細記事はこちら>
FLADは、排出ガス浄化触媒の機材に触媒中心部と周辺部で断面積が異なるセルを一体成形した新型触媒基材。一般的な触媒は、ハニカム構造をした四角形や六角形の個々のセルの断面積が均一なのに対して、FLADは排出ガスが多く通る中心部には高密度なセルを、少ない周辺はセルを低密度の成形することで排出ガスの流れを均一化した。基材内部のセル壁面に、白金(Pt)やロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)など、触媒機能を塗布し、通過する排出ガスと化学反応をすることで成分を浄化させるが、これらの施策により触媒貴金属使用量を従来比で約20%低減した。
<「FLAD(Flow Adjustable Designed Cell)」に関する詳細記事はこちら>