JHyMでは、FCV普及初期における水素ステーション事業の諸課題を踏まえ、インフラ事業者、自動車メーカー、金融投資家等がそれぞれの役割を果たし、表記11社を中心としたオールジャパンでの協業により、戦略的な水素ステーションの整備、並びに、水素ステーションの効率的な運営に取り組むことで、FCVユーザーの利便性向上を図り、FCV台数の増加、水素ステーション事業の自立化、更なる水素ステーションの整備という「FCVと水素ステーションの好循環」の創出を目指すとしている。
事業計画については、水素・燃料電池戦略協議会「水素・燃料電池戦略ロードマップ」(2016年3月22日付改訂)の官民目標(2020年度までに水素ステーション160箇所程度の整備、FCVの4万台程度の普及など)を踏まえ、事業期間を10年と想定し、第1期としてまず2021年度までの4年間で80箇所の水素ステーション整備を目標とし、その後もさらなる拡張を目標としている。
具体的なJHyMの取り組みは、以下の通り。
・国の補助金政策、自治体の普及に向けた取組み等を総合的に勘案しながら、独自に「水素ステーション整備計画」を策定し、日本全国で多くのお客様にFCVを使って頂ける環境を整備。
・着実な水素ステーションの整備目標達成のために、本メンバーだけでなく広くJHyMへの新規参画を募る。
オールジャパンで水素ステーションを整備・保有するJHyMは、インフラ事業者に委託する水素ステーション運営業務を通じて水素ステーションの整備情報や運営情報を収集し、その情報を有効に活用することで、以下のように、水素ステーションの効率的な運営などロードマップ目標の実現に貢献する。
・FCVユーザーの利便性向上
FCVの普及に応じた水素ステーションの営業日数拡大など、FCVユーザーが快適に水素ステーションが利用できるように、水素インフラの業界団体である一般社団法人水素供給利用技術協会(HySUT)とも連携し、水素ステーションの利便性向上を目指す。
・水素ステーションのコストダウンや規制見直しへの対応
燃料電池実用化推進協議会(FCCJ)、HySUT等の外部機関と連携し、水素ステーション機器・システムの標準化や規制見直し等の検討を通じ、コストダウンを目指す。
このようなJHyMでの取り組みを進めるための、関係各社の主な役割は、以下の通り。
・インフラ事業者は、水素ステーションの投資・建設コストを負担し、JHyMから水素ステーションの運営業務を受託。
・自動車メーカーは、JHyMを通じてインフラ事業者に水素ステーションの運営を業務委託し、水素ステーション整備を後押しするとともに、FCVの普及拡大に取り組む。
・金融投資家等は、水素社会の実現に向けたファイナンスの活用機会の拡大に貢献するべく、JHyMへの出資を通じて水素ステーション事業の自立化までに必要な資金を拠出、インフラ事業者の初期投資負担を軽減し、新規参入事業者の参画を促す。
今後、JHyMは幅広く水素ステーション事業者等へ本事業への参画を求めながら、水素ステーション事業の早期自立化及びFCVの普及拡大、ひいては我が国の持続可能な水素社会の実現に貢献できるよう、取り組んでいくとのこと。
<JHyMの会社概要>
会社名:
日本水素ステーションネットワーク合同会社
(英語) Japan H2 Mobility, LLC
(略称) JHyM(ジェイハイム)
本社所在地:
東京都千代田区九段南二丁目3番18号 トヨタ九段ビル
電話番号 03-5214-6711
事業目的・内容:
1.FCV向け水素供給施設の整備及び運営
2.FCV向け水素供給施設の普及支援
3.FCV向け水素供給施設の設備の保有、管理
4.FCVの普及促進
資本金:
50,000,000円
業務執行社員:
トヨタ自動車株式会社(代表)
本田技研工業株式会社
JXTGエネルギー株式会社
岩谷産業株式会社
日本エア・リキード株式会社
株式会社日本政策投資銀行
代表社員職務執行者(社長):
菅原英喜
設立日:
2018年2月20日
参画企業:
・自動車メーカー
トヨタ自動車株式会社
日産自動車株式会社
本田技研工業株式会社
・インフラ事業者
JXTGエネルギー株式会社
出光興産株式会社
岩谷産業株式会社
東京ガス株式会社
東邦ガス株式会社
日本エア・リキード株式会社
・金融投資家等
豊田通商株式会社
株式会社日本政策投資銀行