自動車産業OEMビジネスの受注は、今後も明るい傾向を示している。通年では115億ユーロに到達し、「BBレシオ」、つまり売上に対する受注の割合は1.3となった。産業機械部門も同様に、受注は増加の一途をたどっている。
これによりシェフラーグループは2017年、15億8,400万ユーロもの特別会計項目を除く金利税引前利益(EBIT)を計上し(前年:17億ユーロ)、特別会計項目を除くEBITマージンは11.3%となり(前年:12.7%)、シェフラーが11~12%と定めた2017年通年の指針を満たす結果となった。
自動車部門では、2017年の特別会計項目を除くEBITマージンは12.2%を記録した(前年:14.3%)。EBITマージンの減少は、主に2017年第2四半期に発生した一時的な低迷によるもの。産業機械部門では、特別会計項目を除くEBITマージンは8.1%に増加した(前年:7.3%)。
2017年のフリーキャッシュフローは4億8,800万ユーロだった(前年:7億3,500万ユーロ)。この額には、M&A活動による約2,700万ユーロの支出が含まれているため、この支出を除くと、2017年通年のフリーキャッシュフローは指針をわずかに上回って5億ユーロとなる。フリーキャッシュフローの減少は、主に資本支出が12億7,300万ユーロに増加したことによるもの(前年:11億4,600万ユーロ)。資本支出率(連結売上に対する資本支出額の比率)は9.1%だった(前年:8.6%)。
シェフラーAGの最高経営責任者(CEO)であるクラウス・ローゼンフェルドは、次のように述べている。
「アジェンダ4+1のエクセレンスプログラムと20のイニシアティブによって、私たちはシェフラーグループの将来性を尚いっそう強固にするための基礎を築きました。他の変革プログラムと同様にアジェンダ4+1でも、最初のうちは2018年の収益に影響を与える一回限りの支出や投資が発生することでしょう。それでも私たちは、2018年はこのプログラムの実施を加速させることを決定しました。2020年の財務目標を着実に達成していきます」
2018年、シェフラーグループは為替変動の影響を除いて5~6%の売上増、および10.5~11.5%の特別会計項目を除くEBITマージンを予測している。さらに、M&A活動前のフリーキャッシュフローは約4億5,000万ユーロと考えている。
シェフラーAGは、2018年3月7日にミュンヘンで開催する年次の財務プレスカンファレンスにおいて、2017年の業績を報告し、2018年の業績見通しについて詳細を発表する予定。