そうした世界各地のベスパクラブと愛好家たちを対象に、年に一度のミーティングイベントが開催されている。それが「Vespa World Days(通称VWD)」だ。毎年ホスト都市を変えながら、つまり開催地が毎年異なるという点がポイントとなっている。
そしてVWD2017は6月22日(木)〜25日(日)の4日間、ドイツ・チェレを舞台に開催された。これに集結したベスパ愛好家は世界32カ国にもおよぶ。ベスパの本拠地イタリアはもちろんヨーロッパ全域、地中海を巡ってイスラエル、さらにインドネシア、チリ、カナダ、マレーシアからも参加があった。その数たるや4000台以上だというので、愛好家達には国境など気にもならない情熱があるのだろう。
VWD2017では4日間を通して数多くのプログラムが用意されていた。たとえば参加者によるパレードラン、つまり4000台以上のベスパによる圧巻の光景である。他にも魅惑的なヴィンテージモデルの展示、さまざま用意されたエキサイティングなベスパトロフィー、参加者達を歓喜させたガラディナー(特別な日に供される特別なディナーのこと)、そして次回開催都市についての発表を含む閉会式など。とくにパレードはチェレの市長によって象徴的に行われ、320以上ものベスパクラブが参加する大規模なものとなった。
また用意されたベスパトロフィーにはVWD2017への参加のためにどれだけ多くのチェックポイントを通過してきたのかで競われる賞もあり、優勝は2000km以上の距離を走破してきたスイス南部のVespa Club Ticinoチームが受賞。イタリア北部のVespa Club Trentoチームが準優勝となった。
開催期間中、イベントの中心となるベスパ・ビレッジでは音楽ショーと花火、小規模なパーティが断続的に開催され続けていった。そうした中、最終日の日曜日の午後にはこのベスパ・ビレッジで閉会式が行われ、次回開催のホスト都市であるベルファストへの引継ぎも行われた。
こうして全プログラムを消化し、その幕を閉じたVWD2017。次回の開催地はホストとして引き継がれた北アイルランドのベルファストとなる。開催日程は2018年6月14日〜17日と発表されているので、興味のある人は参加してみてはいかがだろう?
世界でどれだけベスパが愛されているかを感じることできるはずだから。