ドライバーが運転に関与しない完全自動運転車を「利用したい」という人は35%、「わからない」は34%、「利用したくない」は31%だった。年代別でみると、20代以下は「利用したい」が32%で全年代の中で最も低く、「利用したくない」は40%で最も高くなっており、完全自動運転車の利用意向が低いことがわかった。
2.完全自動運転車の購入意向は「わからない」が43%で最多
完全自動運転車の購入意向は、「わからない」が43%で最多、次いで「買いたくない」が36% となった。完全自動運転車を「利用したい」という回答が35%であったのに対し、「買いたい」は21%にとどまっている。
完全自動運転車を「利用したい」と回答した人の購入に対する意向を見ると、「買いたくない」が11%、「わからない」が35%となっており、その理由としては「高価そうだから」「乗ってみたいが、まだわからないことが多いから」「レンタカーなどで試乗してみてから判断する」等が挙げられ、利用と購入は別と考える人も多いようだ。
完全自動運転車を買いたい理由としては、「運転が楽になるから」「便利そうだから」「運転が苦手だから」といったドライバーの負担軽減につながりそうな点を挙げる人が多く見られた。
買いたくない理由としては「信用できないから」が36.3%で最多となった。「責任の所在が不明だから」「よくわからないから」という回答もあり、 完全自動運転車に対する“不安”を感じている人が多いことが推察される。 また、「運転の楽しみがなくなるから」「自分で運転したいから」という回答も多く、クルマの運転自体に楽しみを感じている人にとっては、その楽しみを奪われるという点が買いたくない理由となっているようだ。
3.完全自動運転車でやってみたいこと、1位は「睡眠」
完全自動運転車でやってみたいことの上位は、「睡眠」31%、「映画や動画の視聴」18%、「食事」13%だった。運転に動作を制限されることがないため、個室や他者が運転する公共交通利用時のような過ごし方を望む傾向にあるようだ。その他には、「景色を楽しむ」「他のことはできない」といった回答があった。
完全自動運転車の実用化には、現時点では法律や技術面での多くの課題がある。しかし実用化によって、交通事故や渋滞といった社会問題の解決に効果が見込まれることから、将来は一般的な移動手段となることが予想される。誰もが安心して利用できるような法整備や技術向上が進むことを期待したい。