この技術的背景としてNEDOは、
・FCVを多車種展開するには現在のガソリンエンジンと同等の出力を同じスペースで達成する必要があり、そのためにはFCの出力密度を現在の約2倍、かつラジエーターを約半分に小型化しなければならない
・そのために、ラジエーターの作動温度を120℃に上げて放熱効率を高めるとともに、FCの最大負荷点電圧を0.85Vとして発電効率をアップしFCからの廃熱を低減する
ことなどを掲げている。
これら目標の達成によりNEDOは「自動車に積載する燃料電池の小型化と高性能化が進み、多数車種への拡大が期待できる」としているが、FCCJが2050年の目標としている800~1600万台の達成には、FCVのみならず水素ステーションのさらなるコスト削減、普及拡大が必要不可欠となる。