12月3日にパシフィコ横浜で開催された「ヨコハマ・ホットロッド・カスタム・ショー2017」。今回で26回目を数え、国内はもとより海外からも熱い視線を注がれる人気イベントだ。ご存じの方も多いと思うが、このイベントを主催するのは日米のホットロッド・シーンを牽引し続けるムーンアイズ。クルマ好きやバイク好きはもちろん、アメリカのカルチャーを愛する大勢のファンが楽しめる展示や演出が盛り沢山に用意されていた。(PHOTO:平野 陽/REPORT:小林秀雄)



企画展示スペースにおいては、四輪車はエルカミーノとデュース、二輪車は60年代初期のチョッパーをフィーチャー。そのほかにも国内外のビルダーが作り上げた数々のカスタムが勢揃いした。各ジャンルに応じたアワードも設定されているのだが、各賞は一般公開前に決定済み。来場者は、どの展示車がどの賞を受賞したのか理解しながら観賞できるところがありがたい。



ムーンアイズのオフィシャルブースではVANSとコラボしたオリジナルシューズも販売されたため、ただでさえ人気のブースがさらに長蛇の列を作ることに。また、ペイント職人がエアクリーナーを題材に技を競い合うコンテストも開催され、来場者の目を楽しませた。

出展されるクルマやモーターサイクルは、当然ながらアメ車やハーレーなどが大半を占める。だが、われわれ日本人にも馴染みのある日本車や欧州車、カブやモンキーといった50ccバイクも展示されているところが、ホットロッド・カスタム・ショーのおもしろいところ。ピックアップしたクールなカスタムカー&カスタムバイクたちを紹介していこう。

こちらの63年型フォード・エコノラインは、海外からゲストとして招かれたうちの一台。イベント開場後にホールへ自走で登場するライドインにも参加した。アメリカ人アーティストのCody Gewertzさんが製作した、通称“Van Go”は、スラムドされたスタイルとカラーリング、インテリアの完成度の高さでおおいに注目を浴びた。

部門別アワードの“ベスト・マッスルカー”を受賞した70年型プリムス・サテライトワゴン。大阪府堺市にあるNaoki Motor Buildで製作された。ストックのV8にホーリーの600cfmキャブを装着したほか、最新パーツを投入。エアサスのシステムを組んだほか、ヴィンテージエアの空調、ラック&ピニオンのステアリングなどを採り入れ、実用性も高めている。

“ベスト・ラディカル”を受賞した73年式シトロエンHバン。ラディカルとは「過激な、急進的な」という意味で、まさにぴったりな賞だ。大阪府八尾市にあるウシオオートモービルが製作した車両で、溶接などのボディワークが見せ所。アキュエアのエアサスでスラムドされ、見えない所にバラマンディの鍛造ホイールをちらり。エンジンはなんとロータリーだ!

77年式のフォルクスワーゲン・シロッコMk1をUS流にカスタム。ゴルフIIIに搭載されたABF型2.0Lエンジンへとスワップし、ウェーバーのφ45mmキャブや各種インターナルも強化。不要な配線や補機類を取り除くワイヤータック、エンジンルーム内もペイントできれいに見せるシェイブドベイといった手法も取り入れた。“ベスト・フォルクスワーゲン”をゲット!

“ベスト・Kカー”を受賞した62年式のマツダ・キャロル。名古屋にあるボディ・ファクトリー・プレイズが製作した車両だが、四輪と二輪の両方を扱う技術力がいかんなく発揮されている。エンジンはなんとハーレーダビッドソンのVツイン(V型2気筒)を搭載。オリジナルのワイドフェンダーに収まるのはコロラド・カスタムのビレットホイールだ。

ヤマハRZ250をベースに、市販ロードレーサーのTZ750を再現。東京都西多摩郡のKatie's Customsが製作したデモカーで、USインターカラーがかっこいい。今後、受注生産にて製作と販売に対応するとのこと。雑誌「MOTOR HEAD」がピックアップするアワードを受賞。

ホットロッドなカスタムペイントが施された05年式スズキ隼。エンジンまわりはもとより、ハンドルやロングスイングアーム、ホイールなどにギラギラとクロームを採り入れ、灯火類もピッカピカ。台数は多くないが、こうしたスーパースポーツ系もホットロッド・カスタム・ショーならでは。

MID-KNIGHTとSUB ARMが製作した81年式のホンダ・モトコンポ。なんとカワサキKRR150の2ストローク水冷149cc単気筒エンジンを搭載し、登録すれば高速道路も走行可能だ。モンキーのフレームを利用し、丸リベットにこだわったアルミボディも製作。ワンオフのチャンバーも備え、最高出力は50psを発揮!

情報提供元: MotorFan
記事名:「 ヨコハマ・ホットロッド・カスタムショー2017の注目マシンたち!