他の114エンジン搭載モデルに比べると鼓動感は控えめで加速もマイルドだが、一方で乗り味に軽快感がある。従来モデルより7㎏軽量化された車体とワンサイズ細くなったリヤタイヤに加え、高剛性の新型ソフテイルフレームに刷新されたことで、走りのレベルもワンランク高められている感じだ。特にコーナーの切り返しなどはとてもスムーズで軽やか。ハーレー独特の3拍子のリズムに身を委ねながら、自然にペースも上がっていく。
一人乗り専用の優越感
平に伸ばせばグリップがある高めのハンドルや、前すぎないミッドコントロールのステップなど、アメリカンクルーザーらしい自然なライポジだ。
ライザーに埋め込まれたデジタルメーターや小さなテールランプ、一人乗りに割り切ったソロシートなど必要最小限に徹したシンプルさが気持ちいい。逆に言えば素材として自分好みにカスタムしていく楽しみも広がるわけだ。ハーレーが主役のかつての名画「イージーライダー」を彷彿させるどこか懐かしいスタイリングは眺めているだけで気分が良く、シンプルが故に飽きが来ない。長く付き合っていけそうな相棒だ。