PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)
【新型クロスカブ】ホンダの開発陣がこっそり教える! 新型の誕生秘話【メチャ詳しく解説中】スーパーカブ110プロの実力試乗レポ 話題の「スーパーカブC125」、最新情報はコチラ!【4月3日アップ】名車ハンターカブのイメージを踏襲
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信頼の新型109ccエンジンを搭載
現行クロスカブとの第一の相違点はレッグシールドレス化である。これこそが、ハンターカブを彷彿とさせる大きな要因であり、泥除け、風除け効果と引き換えに、軽快なルックスが手に入ったというわけだ。
レッグシールドを取り外したことで、エンジンがメインフレーム下にむき出しの状態となる。ここをよく見ると……。クランクケース右側にはカートリッジ式オイルフィルターが追加されている。つまり、エンジンそのものは11月10日に発売されたばかりのスーパーカブ110と基本的には同一と思われる。
とすると、スパイニースリーブを採用した腰上や、スカートにモリブデンコート処理を施したピストンなどによってフリクションをより抑えられているということで、耐久性と静粛性が一層高められているということになる。
新型クロスカブ110は二人乗りがOKに!
もう一つの大きな変更点が、ユーザーからの要望が多かった「二人乗り(タンデム)」対応」となったこと。タンデムシートこそ標準ではないが、折り畳み式のタンデムステップはバッチリ装備。なので、リヤキャリアにタンデムシートを取り付ければ、即二人乗りが可能。
二人乗り仕様となったことでタイヤも新たに設計。タイヤサイズはほぼ同じ(現行クロスカブ:前後2.75-17/新型クロスカブ110:前後80/90-17)ながら、内部構造も変更し強度基準に対応している。
ポジションも日本人向けに
実は、現行のクロスカブは、元々オーストラリアの郵政カブがベース。なので、フロントフォークのストローク量が多かったり、ハンドル位置もアップライト気味の設定である。現行のクロスカブはそれを日本人向けに調整していた……という経緯がある。しかし今回の新型クロスカブ110は日本専用モデルとして設計されているので、乗車位置が日本人の体型にジャストフィットしているのも特筆すべき点なのだ。170cmのライダーが跨ってもポジョションに違和感はなく、足着き性も良好であった。
なお、現段階でメーカーから公表されているのは「市販予定」であることのみで、正式な発売時期は未定。ただし、来年春のモーターサイクルショーあたりには何らかの動きがあるのでは? と編集部では予測している。
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■クロスカブ110・SCPECIFICATIONS■
・全長×全幅×全高:1935×795×1090mm
・エンジン種類 空冷4ストローク単気筒
・総排気量:109cc
・タイヤサイズ:前後80/90-17
発売日が正式決定した新型クロスカブ、その特徴は……
2月5日、ホンダから正式にリリースが発表された。
発売日は2月23日、ちなみにこの日は「ふろしきの日」(つ(2)つ(2)み(3)<包み>の語呂合せ)である。
特筆点は110ccモデルだけではなく、50ccモデルも新たにラインナップに加わったということ。その50ccモデルのホイールは17インチではなく、14インチに小径化されていたということ。この2つがニュースであろう。
それ以外は、東京モーターショー2017出展時と大きな違いはなさそうだ。
価格はクロスカブ50が291,600円。クロスカブ110 は334,800円。旧型モデルと比べると48,600円ほど値上がりした形だが、生産拠点を中国から日本の熊本工場に移管し品質と耐久性が高まったことを考えると妥当な価格と言えるだろう。
カタログから読み解く、新型/旧型クロスカブの違い
モーターサイクルジャーナリスト栗栖国安、クロスカブ110を語る。
■主要諸元■ (カッコ)内はクロスカブ110
・車名・型式:ホンダ・2BH-AA06(ホンダ・2BJ-JA45)
・全長×全幅×全高(mm):1,840×720×1,050(1,935×795×1,090)
・軸距(mm):1,225(1,230)
・最低地上高(mm):131(157)
・シート高(mm):740(784)
・車両重量(kg):100(106)
・乗車定員(人):1(2)
・最小回転半径(m):1.9(2.0)
・エンジン:空冷4ストロークOHC単気筒
・総排気量(cc):49(109)
・内径×行程(mm):37.8×44.0(50.0×55.6)
・圧縮比:10.0(9.0)
・最高出力(kW[PS]/rpm):2.7[3.7]/7,500(5.9[8.0]/7,500)
・最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm):3.8[0.39]/5,500(8.5[0.87]/5,500)
・燃料供給装置形式:電子式<電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)>
・始動方式:セルフ式(キック式併設)
・点火装置形式:フルトランジスタ式バッテリー点火
・潤滑方式:圧送飛沫併用式
燃料タンク容量(L):4.3
・クラッチ形式:湿式多板ダイヤフラムスプリング式
・変速機形式:常時噛合式4段リターン
・減速比(1次★/2次):4.058/3.307(4.058/2.642)
・キャスター角(度)/トレール量(mm):26°30´/57(27°00´/78)
・タイヤ 前:70/100-14M/C 37P(80/90-17M/C 44P)
・タイヤ 後:80/100-14M/C 49P(80/90-17M/C 44P)
・ブレーキ形式 前/後:機械式リーディング・トレーリング
・懸架方式 前:テレスコピック式
・懸架方式 後:スイングアーム式
・フレーム形式:バックボーン
・価格:291,600円(334,800円)
【2月22日情報更新・記事追加】
見ているだけで欲しくなる、クロスカブ110詳密解説
装備が、機能がよくわかる! ディテール解説
新型クロスカブのいいところはズバリ見た目である。デュアルパーパスタイヤを履いたトレールバイクスタイルは自然がよく似合う一方で、都会の街並みにもしっかり溶け込む。単なるバイクではなくアウトドアギアとしての側面も持っている。
そんな新型クロスカブ110ではあるが、前ページのインプレッションに続いて、ここからはディテール部分を交えながら解説していこう。
タンデムステップの新採用で二人乗りが可能に!
クロスカブはお一人様専用設計だからと、今まで諦めていた方に朗報なのが、この新型からは二人乗りに対応したという点。タンデムステップを標準装備しているので、あとはピリオンシートを用意すればタンデムランが可能となる。
エンジンも改良多数!
エンジンは2017年11月にリニューアルしたスーパーカブ110と同じものを使用。インジェクション式の空冷4ストロークOHC単気筒の109ccといった基本設計こそ旧型クロスカブと変わらないが、鋳鉄シリンダーに合わせるスリーブに、新たに「スパイニースリーブ」を採用することで熱膨張率の違いからくる歪みを抑えたり、カムチェーンラインを最適化して冷間始動時の静粛性を高める、シフトドラムの回転軸をニードルベアリングにして、変速フィーリングを軽くするなど、細かな部分で改良が加えられた。
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クロスカブならカスタムも手軽に楽しめる!
【2018年4月3日情報更新】
カスタムTOPICS 01
見た目ハンターカブ!?なホットラップの新作アップマフラー
ダウンマフラーも2種類を展開
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■問い合わせ:ホットラップカスタムTOPICS 02
隠れた名作!? 着脱わずか30秒の純正タンデムシート!
ホンダ・ピリオンシート……5562円
取り付けは3ステップ
座り心地も上々でした
カスタムTOPICS 03
「クロスカブの後ろに乗せてもらいましたが、正直、驚く程乗り心地が良い。四角四面のクッションながら厚みに不足はなく、座り心地も◎。純正キャリアにしっかりと固定される上に、簡単に脱着できるのがイイ。リヤクッションのストロークも良い仕事をしてくれます。ソロシートとピリオンシートの隙間の指が入るスペースは狭く、掴みづらいけれども、キャリア後方側はグリップとして掴まりやすいので、安心かつ快適に座っていられました(REPORT:近田茂)」
クロスカブの”釣り仕様” ! 意外とリーズナブルに作れます
【2018年4月27日情報更新】
17インチのセミブロックタイヤを前後に履き、ちょっとした山道くらいなら問題なし、そんな気分にさせてくれるクロスカブに、さらなる遊びのエッセンスを加えたのが、カスタムパーツメーカーのエンデュランスが製作したこちらの1台である。
テーマはズバリ「釣り」。
ロッドケースキットを車体側面に設置したことで、釣竿やトレッキングポールといった長尺ものの運搬が容易になり、すぐに「バイク釣ーりんぐ」に出かけることができる。そのロッドケース後方にはガソリンの持ち運びにジャストサイズのボトルケースも装備。ステンレス製なので腐食に強いこのケースは、カギ付きなので小物入れとしても使っても便利。
マフラーはハンターカブ・CT110を彷彿とさせるアップタイプ。オールステンレス製のキャブトンデザインで、スリット入りのヒートガード付き。ノーマル(3.27kg)よりも30%ほど軽量に仕上げられているのも特徴の一つ。
近接音量は近接値が84dB、加速値は75dBとしっかりと消音されていて、単気筒エンジンらしい歯切れの良い音質が特徴的だった。
●エンデュランス・ロッドケースキット……18,252円
●エンデュランス・ボトルケース ブラック……16,740円
ロッドケースキットの寸法は幅93mm×高さ510mm×奥行140mm(いずれも内寸)。タンデムステップは使用不可、ヘルメットホルダーはオプション設定(3,672円)。
ボトルケースはガソリン携行缶や雨具などの収納にぴったりのφ103mm×220mm(内寸)。写真のブラック塗装の他、ヘアライン仕上げ(15,984円)もラインナップする。
●エンデュランス・ハンターマフラー……30,240円
●エンデュランス・アンダーガードキット……15,984円
●エンデュランス・FRキャリア……8,424円
●エンデュランス・NEO-SPECマルチメーター……18,360円
●エンデュランス・NEO-SPECマルチメーターLight ハーネス・ステーセット……11,340円
●エンデュランス・ハンドルガード(スモーク)……4,860円
●エンデュランス・ラジカルミラー サークル(ブラック/レッド)……9,504円
●エンデュランス・マルチバー(ハンドルクランプ共締めタイプ)……5,940円
●エンデュランス・ステンレスハンドルバー……3, 780円
●エンデュランス・アルミグリップヒーターセットHG125(ブラック)……16, 416円
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■問い合わせ:エンデュランス新型にもレッグシールドが欲しかったので……
【2018年5月18日情報更新】
部品代は12,922円、工賃は5,400円
クロスカブ 純正のフレームカバーを取り外して、代わりにレッグシールドを装着するだけなので、作業としては簡単な部類。ただし、「カバーを止めているボルトが硬くて緩めづらい場合があるので、安物ではなくしっかりした工具を使ったほうが良いです」と横山さんは話す。横山輪業では取り付け作業を5,400円で行なっているので、心配な方はプロに任せてしまうのも賢い選択である。
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アウトドア力が増大! 純正カゴで荷物をたっぷり運べる仕様
【2018年6月6日情報更新】
部品総額は54,120円。だが、安く仕上げる方法も!
利便性が格段にアップするこの純正フロントキャリアの流用だが、部品代だけで54,120円となかなかの金額(下の表参照)となっている。じつは、クロスカブ純正ヘッドライトをフロントキャリア側にオフセットするのにハーネスの長さが足りず、スーパーカブ50/110プロのヘッドライトユニットごと新調する必要があるからだ。
少しでも安く仕上げたい場合は、クロスカブの純正ハーネスをハンダ付けで延長する。こうすればわざわざスーパーカブ50/110プロのヘッドライトユニット(23,868円)を用意する必要はなくなり、部品代を約30,000円までおさえることができる。
なお、今回の純正フロントキャリアの流用カスタムを提案する横山輪業では、今後専用のハーネス(予価5,000円)を開発する予定。これを使えばキャリアの移植が誰でもカプラーオンで行えるという、発売に期待の一品なのである。
ちょい広タイプの後付けキャリヤ。これで収納力が格段に向上!
●2019.02.22更新
クロスカブ50/110専用フロントキャリア
6,804円
スチール製カチオン塗装仕上げ
問い合わせ:ナナカンパニー TEL 0561-56-1777
取り付け作業は15分程度!
見た目よし、走りよし! ナナカンパニーの超優等生マフラー
クロスカブ50/110専用
NA-01ステンレスマフラー
48,600円
近接騒音値:85dB
問い合わせ:ナナカンパニー TEL 0561-56-1777
トレッキングブーツが合体!? 装着3分のおしゃれ系センターカバー
クロスカブ50/110用クロールトレッキングカバー
9680円
問い合わせ●ソニッククラフティ TEL●043-305-5123
撮影協力●ホンダドリーム八王子 TEL:042-676-0335