その中でボルボは、10月16日に発売したミドルサイズSUV・新型XC60のPRに注力。展示車3台はすべてXC60だ。そのうち2台は254ps・350Nm仕様の2L直4直噴ガソリンターボエンジンを搭載する売れ筋グレード「T5 AWDインスクリプション」、もう1台は318ps・400Nm仕様の2L直4直噴ガソリンスーパーチャージャー&ターボエンジンと87ps・24.5kgmのモーターを組み合わせたPHVの最上級グレード「T8ツインエンジンAWDインスクリプション」となっている。
その見所はやはり、先に登場し共通のプラットフォームやデザイン言語を採用する90シリーズ(XC90、V90、S90)と何ら劣らぬ、美しく上質な内外装だろう。それを乗車して確かめられるうえ、もっと詳しいことを知りたい人には弊社刊「ボルボXC60のすべて」のダイジェスト版が配布されているので、ぜひ足を運んでほしい。
そして、文字通り「ボルボXC60のすべて」を知りたい人は、同じ西展示棟アトリウムにある三栄書房ブースで、フルバージョンの「ボルボXC60のすべて」をお買い求め下さい。税別722円です(宣伝)。
ボルボブースのすぐ横ではシトロエンが、7月7日に世代交代したコンパクトカー「C3」2台と、7人乗りミニバン「グランドC4ピカソ」の新たな限定車「デューンベージュ」を展示している。
新型C3は、全長3,995mmのコンパクトなボディにC4カクタスの前衛的なSUVテイストを継承し、傷を防ぐ空気入り軟素材「エアバンプ」をドアの下部に装着した、その前衛的なスタイルが見所。
10月25日に発表されたグランドC4ピカソ・デューンベージュは、「ブルーHDi 150 S&S 6EAT」をベースに、ダッシュボードやドアトリムカラーを上級のナッパレザー仕様車相当としたほか、肌触りを重視したベルベット調シートを採用しながら、価格をベースモデルから4万円アップの3,960,000円に抑えているお買い得モデル。120台限定販売というから、本気で欲しい人は急いだ方がよさそうだ。
アトリウムより奥に進み、西1ホールへ入った先にあるトヨタブースでは、新型3代目「センチュリー」と並んで注目を集めていた「クラウンコンセプト」と、9月19日にリニューアルスタートした新たなスポーツカーシリーズ「GR」の頂点「ヴィッツGRMN」が、やはり外せないだろう。
2018年夏頃に15代目クラウンとして発売予定の「クラウンコンセプト」は、12代目ゼロクラウンより使われ続けてきたNプラットフォームから、TNGAに基づくGA-Lプラットフォームに一新。ドイツのニュルブルクリンクで鍛えた走りと、車載通信機の全車標準装備によるテレマティクスサービスの充実が目玉となっている。
全長×全幅×全高=4,910×1,800×1,455mm、ホイールベース2,920mmと、日本の道路・駐車高環境を熟慮したボディサイズはさすがというより他にないが、気になるのはフルエアロの勇ましいエクステリアに「RS」のエンブレム、その一方で「HYBRID」のエンブレムは装着されていないこと。
室内もカーボン(調?)パネルを採用するなど、よりモダンかつスポーティなものになっており、これが現行モデルの2.0アスリート・Tに相当する高性能グレードである可能性は高い。…ということは、「アスリート」の名は「RS」に取って代わるか?
ヴィッツGRMNは、日本仕様のカタログモデルにはない3ドア車にボディ補強とエアロパーツを加え、ザックス製ダンパー、BBS軽量鍛造アルミホイール、205/40R17のブリヂストン・ポテンザRE050A、対向4ポットフロントブレーキキャリパー、スリット入りブレーキローター、トルセンLSD、トヨタ最良のシフトフィールをもたらす超ショートストロークの6速MT、フロントスポーツシート、260km/hスケールのスピードメーター、小径ステアリングホイールなど、専用パーツを満載。
そして、ロータス・エリーゼ用の2ZR-FE型1.8L直4スーパーチャージャーエンジンをベースにしたユニットが搭載され、212ps/6,800rpm・250Nm/5,000rpmを発揮する。
発売は2018年春頃を予定しているが、限定台数は100台、価格は約400万円と見込まれている。もう遅すぎるくらいかもしれないが、瞬殺必至のこのホットハッチ、手に入れるためには今すぐにでもGRガレージのあるトヨタディーラーに行くべきだろう。
トヨタブースのすぐ隣にブースを構えるダイハツは、計5台のコンセプトカーをステージに上げて展示しているが、左手前の入り口から西1ホールに入ると来場者を出迎えてくれるのは、軽商用バン「ハイゼットカーゴ」の参考出品車だ。
事前も事後もダイハツからの公式アナウンスは一切なく、会場配布のパンフレットにも掲載されず、説明員に「新型ですか?」と聞いても「参考出品車です」と答えるだけという徹底ぶり。
だが、そのエクステリアは新型ミライースと共通点の多いシャープなものとなり、インパネも運転席側がスッキリと機能的になりつつ助手席側には小物置きが新設されるなど、目に見える部分が現行モデルと余りにも違いすぎる。