10月25日、ボルボ・トラックは同じくボルボグループ傘下のUDトラックスと共同でプレスカンファンレンスを開催した。キャッチフレーズとして掲げられるのは「The power of knowledge」だ。


TEXT &PHOTO:高橋一平

10月25日、ボルボ・トラックは同じくボルボグループ傘下のUDトラックスと共同でプレスカンファンレンスを開催、次期「FHグローブトロッター」の背景にある理念とテクノロジーが披露された。この次期モデルでキャッチフレーズとして掲げられるのは「The power of knowledge」という言葉。同シリーズは安全性において世界中で高い評価を得てきたということで、その開発においては長い歴史を誇るスウェーデン本社の事故調査チームの地道な努力によって積み重ねられてきた英知(knowledge)が重要な役割を果たしたという。




この安全性については、クラッシュテスト後の画像が大スクリーンに投影されるという演出も凝らされ、同社の姿勢と自信が窺えるものとなっていた。もちろん、ドライバーの疲労を最小限に抑える優れた操作性の確保や、自動緊急ブレーキなどのADAS技術も導入され、プリクラッシュセーフティという観点においても隙はない。自動運転やテレマティクスといった次世代技術への対応も、ボルボグループ全体のリソースを結集させるかたちで進められているとのことで、車両だけに限らず、その活躍の舞台となる物流システムにも訪れるであろう、大きな変化の波をも牽引してくことを示唆。ブースには参考出展として6気筒の13ℓエンジンを搭載する次期「FHグローブトロッター」のトラクターヘッドモデルが置かれ、その先進的なコックピットも体験できるかたちとなっていた。

FHグローブトロッター

FHグローブトロッター


次期「FHグローブトロッター」として参考出展されていた「FH6×4トラクター リヤサスペンション」。全6輪のうち後4輪を駆動輪とするトラクターヘッドで、名称の「リヤサスペンション」はリヤ側二本の車軸がエアサスペンションであることを意味する。フロント側はリーフスプリングだ。トランスミッションは「Iシフト」と呼ばれるDCT(トラック用として2014年にボルボが世界で初めて採用)で、前進12段、後退4段というもの。エンジンは直列6気筒の13ℓ(12777cc)のD13K540型(397kW)、排気ガスの浄化装置には尿素SCRが用いられる。車軸数や駆動輪の構成、サスペンションやエンジンの仕様は他にも豊富に用意されており、トレーラーヘッドだけでなくトラックタイプもラインアップ。さまざまな用途への対応が可能だ。

情報提供元: MotorFan
記事名:「 【東京モーターショー】ボルボ・トラック「FHグローブトロッター」次期モデルを参考出展