「あの時のことは忘れません。アンベールした時、その一瞬に大勢の人たちが見ているのに一瞬”しーん”と静まりかえったのです。ちょっと鳥肌が立ちましたね」
魂動デザインで一世を風靡したマツダだが、RX-VISIONの登場はその次の形のを鮮烈に示唆するものだった。あれから2年。この間、ややおとなしく見えたマツダだが、実はCX-5そして今回登場したCX-8にはRX-VISIONが示す新た方向性の要素が盛り込まれてきた。
ここまでくると、この2017年のコンセプトカーに期待しないわけがない。そして登場したのが、MAZDA VISION COUPEとMAZDA 魁(KAI) CONCEPTだった。4ドアクーペと5ドアハッチバックという、全く日常的なディメンションの元にありながら、その流麗さには目をみはる。明らかにX-VISIONから魂を分け与えられた、そんな生き物に見える。
ここでは、魁CONCEPTを手がけた土田康剛氏に話を伺った。その話をここで要約してみたい。