今回ショット社が発表したのは、輪郭照明とスポット照明を1台の光源に統合した MultiLight(マルチライト)である。すでに販売していてドイツ、中国、アメリカの自動車メーカーに採用されている自動車インテリア用側面発光グラスファイバー、SideLight(サイドライト、ショット社の商標)と合わせて、間接照明、アンビエントライトなどの採用で高級感の演出など、大きな変革期を迎えている自動車用インテリアでの採用を狙っている。
まずは、SideLightについて説明があった。
SideLightは、輪郭線を協調するために特別にデザインされた側面発光グラスファイバーである。柔軟性、耐久性、色安定性、発光均一性に優れ、インテリアに柔らかい照明効果を作り出す。高級車のドアやセンターコンソール、足下などで使われている。マイナス40℃から95℃の厳しい気象条件や紫外線、化学薬品などのに対する耐久性も各OEMの基準を満たしている。
今回発表されたMultiLightは、SideLightとスポットライト照明用の先端発光ファイバーを結束したものだ。輪郭照明とスポット照明といった機能が異なる複数の照明ケーブルを1台のRGB光源に統合したところが特徴となる。光源を1台にすることで、必要な電子部品点数を削減し、搭載にかかる時間と手間を短縮し、コストの低減を可能にした。ドアハンドル、グローブボックス、スピーカーなどの限られたスペースの輪郭照明の搭載にも高い自由度をもたらすという。