ホール9に向かおうとしたら、聞いたことのないメーカーのブースに、なにやらスーパーカー然としたクルマが展示してある。ASPARK OWL。これ、日本のメーカーの作品なのだ。

ホール9の端っこといっても、新参者が自動車メーカーと並んでブースを出展できたのには、ちょっと驚いた。

ーこれ、日本のメーカーの作品なんですって。びっくりしました。


(詳細は、既報の記事をご覧ください)

和製電気スーパーカー、ASPARK OWL、デビュー

難波:ボクも昨日、アスパークの社長と話をしていろいろ伺いましたよ。




ーこのクルマはいかがですか? 1台300万ユーロ。4億円だそうですよ。


難波:これはですね、最初に見たときにどういうものなのかなって、まず思ったんです。フロントにエンジンが入っているようなボリュームはまったくなかったですし、かといって、ミッドシップのボリュームのつけ方でもなかったので、直感的にこれはEVスポーツなんだろうなと思いました。そうして、脇にあるスペックボードを見たら、やっぱりEVだったので、ああ、なるほどなと納得をしました。


シルエットというか、造形の構成というのはいわゆるレーシングカーの定番というか、組み立て方をちゃんと使っているんですけど、いま言ったようにどこにもパワートレーンが入っていない感じっていうのは、これまでになかったボリューム扱いですね。そこがとっても面白いと思いますし、全体のバランスもいいです。プロポーションも悪くない、と思います。


ただですね、ガラス周りがややちょっと厳しいかな。狭いかな。狭いというか狭苦しい感じがします。これは、わざとやっているところもあるんですよね。あんまりこう、乗り易さとか安全性とか、そういうものを前面に出すとかいうことじゃなくて、このクルマの勢いの良さっていうか、すごみを効かせたい感じもあったので、ちょっとレーシングカーっぽい視界の広さにしているんでしょう。そういうのはまったく無視したんだと思います。それで、一番破綻しているのは、フロントウインドの上端の線で、上端の位置っていうのは普通の自動車デザインでいくと、もうちょっとおでこまで、あとそうですね、50ミリくらいは切り上げてフロントウインドウをでかくしていくと、もっとバランスが取れるんです。これも最近のWECなどのエンデューロタイプのレーシングカーを見てみると、上下のクリアな部分が非常に少なくなっています。それはやっぱり300km/h以上の世界では、情報をある程度遮るというような意図で上下のクリアな部分を狭くしているんですけど、そういう意図を考えれば、このOWLの処理も全然納得なんですね。ただでも、純粋に自動車デザインというかこのクルマ全体のなかのバランス、それから使っているカーブの感じ、からいうとフロントウインドウの上端だけ、が全然質が違うというところがあるだけです。あとはね、本当に頑張ってデザインされているなと思います。非常に面白いです。




ーこのクルマ、「このままでいいから売ってくれ!」っていうオファーが、この2日間で数件あったらしいですよ。将来は50台生産する計画だそうです。






難波さん、意外や、ASPARK OWL、高評価でした。これでホールを8を終えて、次はホールを8を目指します。




ということで、次はルノー編です。

情報提供元: MotorFan
記事名:「 アスパーク編 OWL アスパーク OWL 和製スーパーEVスポーツ