JR西日本は、10月より実施する北陸デスティネーションキャンペーンに合わせて、七尾線(金沢~和倉温泉駅間)で運転を開始する観光列車「花嫁のれん」の車両が完成し、8月21日、金沢総合車両所で報道陣に公開した。



車両コンセプトは「和と美のおもてなし」で外装、内装とも輪島塗りや加賀友禅、金沢金箔など北陸の伝統工芸をイメージし、「和と美」を表現している。



列車名「花嫁のれん」とは、婚礼の際、大切に育て上げた娘の幸せを願って、色鮮やかなのれんを嫁ぐ娘に持たせる風習で、女性の幸せを願うこの伝統文化を七尾線観光列車の名称として採用した。




車両の前で、野中雅志JR西日本執行役員金沢支社長、小田與之彦加賀屋代表取締役社長、浅野達也箔一代表取締役社長、井上昭二デザイナー、山本俊治クリエイティブデレクターアートデレクター、車内アテンダントで記念撮影も行った。





1号車は、8つの半個室と物販スペースがあり、寛ぎのある空間とした。通路は日本庭園の飛び石をイメージした絨毯を敷き、各部屋はそれぞれ友禅のオールドコレクションをあしらった空間となっている。







2号車は、イベントスペースを中心に賑やかに旅を楽しめる空間とした。通路は流水のイメージ、椅子は紅色の生地と背面の木の格子が特徴的なオリジナル回転椅子に、伝統的によく使用される輪島塗の図柄を表現した。





1号車の物販スペースの客室側壁面は、金沢金箔で装飾、輪島塗の図柄で使われることが多い紅葉や蝶などの図柄を描いて「和」のデザインとした。金箔に含まれる金の含有量を変えることで色味が異なる2種類の金箔を市松貼りにしており、その市松貼りの金箔に高解像度の図柄をプリントしている。

展示スペース背面は、金沢金箔で装飾、「七尾線観光列車魅力アップ協議会」から提供による沿線の伝統工芸品を展示する予定。400年の歴史を誇る金箔作りは国内シェアの99%を占めるなど金沢を代表する伝統工芸品。



車内は加賀屋の客室係1名、事前に加賀屋で研修を受けたJRグループ会社社員2名の計3名の和装アテンダントが乗務。食事の提供やカウンターでのお土産物販販売等、車内でのおもてなしを行う。



運転日は10月3日~2016年2月28日の土日祝日を1日2往復、2016年3月以降は別途発表される。

詳細はこちら




情報提供元: Ex-Train