ディスプレイオーディオって何ができる!?

もうデッキ交換はできないの!?【前編】



2019年9月に登場したカローラからはじまったトヨタ・ディスプレイオーディオをはじめ、自動車メーカーの新型車に搭載されているカーオーディオはとっても便利に進化。でも、ちょっと待った。好きにイジれないって、それマジ?お願いだからウソっていって!






様々な情報がリンクしてデッキ交換不可なシステム

カーオーディオといえば、1DINや2DINといった規格があり、そこに収まるデッキにラジオチューナーが搭載され、CD/DVD、さらにさかのぼればMDやカセットテープを再生するための機械というのが基本。


そこにカーナビゲーションやブルートゥース接続などの機能を付加したのが、少し前までの標準的なデッキだ。


より高機能な社外ナビゲーションシステムや音質を追求したデッキへの交換も容易で、さらにアンプの増設やスピーカーの交換により“いい音”“迫力の重低音”など、ユーザーの志向に合わせたシステムアップも可能。各AV機器メーカーも、低価格モデルからハイエンドまで様々なユニットを展開し、カーAVの楽しみ方を提案してきた。


しかし、その状況は一変した。トヨタによるディスプレイオーディオ(DA)の導入だ。もちろん、それ以前からもディスプレイ上でエアコン操作等も担う「純正マルチ」があって一部高級車でもてはやされていたし、コンソール上のコントローラーですべての操作が可能なマツダコネクト、様々な情報との連携を強化したホンダインターナビなど、社外オーディオユニットによるシステムアップが困難なケースはいくつもあった(輸入車の方が、その動きは早く、ほぼすべてのメーカーが自社ユニットを標準化している)。


その上で、トヨタが展開するDAの標準化はカーオーディオの拡がり方を大きく変えるトピック。


その理由のひとつが、デッキ交換が容易にはできないこと。デッキがインストールされているパネル自体が各車種専用であることに加え、オーディオ以外の情報もDAとリンクしているので、下手に交換してしまうと、エアコンの操作ができなくなるだけならまだしも、最悪クルマが動かないということにもつながりかねない。


また、CD/DVDを挿入するスロットがなくなったのもトピック。音楽も映像もストリーミングが主流になっているとはいえ、手持ちのディスクが聴けない/観れないということに抵抗を示す層がいるのも事実。しかも、当初はアップルカープレイ/アンドロイドオートともに有料オプション。結果として、2020年6月以降の新型車では標準機能となったが、DA=ブルートゥース、あるいはモバイルデータ通信が可能なスマホなどとの連携が(ほぼ)必須という認識はあながち間違いではない。


話をすればするほどがんじがらめな感じがしてしまうイマドキカーオーディオ。好きな音楽や映像を、自由に楽しみたいぼくらにはとても窮屈といっても言い過ぎではないのかもしれない。


TOYOTA/DISPLAY AUDIO ディスプレイオーディオ



昨年発売されたカローラを皮切りに、RAV4、C-HR、アルヴェルと搭載車種を拡大。当初はアップルカープレイとアンドロイドオートは有料オプションの設定だったが、2020年6月以降の新型車から標準になった。これまで標準でなかった車種も順次アップデートされる。


MAZDA/CONNECT コネクト





国産車の中で早い段階からオーディオショップ泣かせの存在だったマツダコネクト。操作系をセンターコンソールに集約するスタイルは、BMWやアウディなどの欧州車と同じ思想。カーナビは標準で搭載されているが、デッキ交換は不可。拡張性も期待できない。


HONDA/INTER NAVI インターナビ



ホンダインターナビは、実際のユーザーから得た交通状況をクラウドに保存し、それを活用したルートガイドをいち早く取り入れたシステムとして、実際多くのユーザーが活用している。しかし、カスタムの面で見てみると、ナビと様々な情報がリンクしているため、社外デッキへ交換すると、様々な弊害が予想されてしまう。


【中編】は純正ディスプレイオーディオでできることを紹介します!



スタイルワゴン2020年11月号より





[スタイルワゴン・ドレスアップナビ]




情報提供元: ドレナビ
記事名:「 【カーオーディオはもうイジれない? 前編】改めてディスプレイオーディオってどんなもの?/ディスプレイオーディオ検証