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50 系は世界初の最新技術も投入と、持ち前の駆動力のパワフルさも大きな見所!
いかにもタフそうなフォルム以上に、駆動力への注目度が高い50系。
選択グレードで仕様が分かれるが、構成の75%が4WD車であることからも四駆こそがRAV4の真価であることは間違いなく、初期オーダーの9割は4WD車だった。
とくに支持が高いのが、ガソリン車にある「ダイナミックトルク“ベクタリング”AWD」なる世界初の技術。
ガソリン車の他グレードにある「ダイナミックトルク“コントロール”4WD」と名称が似ているためややこしいが、路面状況にあわせ前後のトルク配分を適時変更するだけでなく、前者は後輪も“左右独立”に制御。
二駆で事足りると判断された場合に後輪への駆動力の伝達を完全に切り離し、四駆が必要とされると瞬時に戻す、“離して&つなぐ”機構が搭載される。
一方、後者は後輪左右は独立でないなど、要するに制御の細かさが違う。
二駆と四駆の切り替えは行うが機構が違うため、よりハイレベルな走破性と燃費においては前者に分がある。
対するハイブリッドにも四駆があり、プリウスやカムリで投入された機構を熟成させた新開発ユニットを投入。
後輪トルクの出力が強化されたほか、状況にあわせ瞬時に二駆と四駆を効率良く使い分ける、(仕組みは完全に別モノだが)先述したコネクト機構と同じような感覚で、無駄を減らした分、燃費もいい。
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「トルクベクタリング」「ディスコネクト」という、2つの機構からなるこの新技術。
前者は前後トルク配分だけでなく、後輪の左右を別々に制御。右に旋回する場合は後輪左に、左では後輪右にと、必要な場所に的確にトルクを配分して理想のドライビングを実現するもの。
知らない人が乗れば“運転が上手くなった!?”と勘違いするほど、安定して走れる。
一方の「ディスコネクト」は、不必要に四駆走行させないため前後の駆動力伝達を切り離し、つなげる技術。
無駄なエネルギー損失を減らし燃費を上げる。
両機構の作動やトルク配分状況はモニター上で確認できる。
ガソリン四駆の標準機構といえる「ダイナミックトルクコントロール4WD」は、二駆走行と四駆走行を切り替える仕組みは同じだが、後輪左右の独立制御はなく前後のみとなっている。
走破性や燃費性では「ダイナミックトルクベクタリングAWD」に比べやや劣るものの、ステアリングの舵角量や車両の挙動にあわせ後輪トルクを細かく制
御。
ちょっとした雪や悪路を走れる、俗に言う“生活四駆”+α程度でいいというユーザには、コチラで充分だろう。
最新のハイブリッド四駆システムを搭載するRAV4。
最大の注目は後輪トルクで、前輪100:後輪0〜前輪20:後輪80内で自動制御されるようになり、コーナリング時の安定感はもちろん、悪路など、とくに坂道発進時に違いが判るはず。
二駆と四駆の切り替えは自動で行われ、通常走行時は二駆の省燃費走行となる。
独特な加速感はモーター駆動ならでは。
前後輪をつなぐプロペラシャフトが存在せず、それぞれモーターが備わるなど、ガソリン四駆とは機構が大きく異なる。
オフロードで、日常で走りを変える。多彩なモードセレクト機能!!
GASOLIN
Adventure/G-Z
G/X
HYBRID
HYBRID G/HYBRID X(4WD)
HYBRID X(2WD)
黄色… 四駆制御系
赤色… ドライブモード系
一部グレードで標準となるダイヤルタイプでは、ドライブモードやマルチテレインなどの作動状況にあわせて、メーター内のイラストや照明色が変わるギミックも。
写真はROCK&DIRTモード時。
四駆作動状況と岩場が表示され、直感的に把握できる。
路面状況、走りの気分にあわせお好みのモードを自由に選択できる
すべてをクルマ任せではなく、時と場合に応じ、ドライバーが意図するモードでコントロールできるセレクト機能があり、シフトノブ脇のダイヤルやスイッチで操作できる。
その1つであるドライブモード系は、簡単に言えば燃費視点でどう走るか!? を選ぶもの。
普通に走るか燃費重視か、それとも加速性重視かを選ぶシンプルなもので、ガソリン、ハイブリッド問わず二駆にも付く。
50系で注目すべきは「マルチテレインセレクト」や「トレイルモード」と呼ばれる四駆制御系だ。
上で紹介した四駆機構を含め、50系の四駆はグレードに関係なく、駆動力、ブレーキ、ステアリング操作を総合的にコントロールする独自システム「AIM」を介しているが、その働きの一部を任意で行えるようにしたのがこれだ。
ガソリン四駆専用となる「マルチテレインセレクト」では、岩場や砂地など、路面状況にあわせ3種あり、選んだモードにあわせてAIMが総合制御を効かせ悪路から脱出を図る。
もう1つの「トライアルモード」はハイブリッド四駆専用。悪路にハマったとき、空転する逆側に駆動を集中させるもので、モードは1つしかない。
ちなみにマルチテレイン作動中はエンジンルームからノイズが出たり、ステアリングに振動が発生するケースがあるというが、故障ではないのでご安心を。
四駆制御系 路面にあわせた高い走破性を実現! 4WD 専用
50系は選ぶグレードや駆動でセレクトスイッチ部分のデザインが変わるためややこしいが、円柱ダイヤル(またはスイッチ)のみと操作自体は単純だ。
ハイブリッドは一択だが、ガソリン車にある「ROCK&DIRT」は林道などの未舗装路で凹凸のある道を走る場合に、「MUD&SAND」はタイヤが埋まる砂地や泥地などに適しており、ともに一定速度(前者は25㎞/L、後者は40㎞/L)を超えるとノーマルに戻る仕組み。
こんな機能もある
一定の速度を保ち坂を下れる「ダウンヒルアシストコントロール」は、アドベンチャーとG-Zで標準。
滑りやすい坂道で効果を発揮。
アクセルやブレーキを踏んだり、25㎞/l 以下になると自動的に解除される。
下り坂の多い環境下ではとくに重宝する。
ガソリン車の場合
人気のアドベンチャーやG-Zは、ダイヤル式が標準。
モード切り替えにあわせ、ダイヤルトップの色がメーター色と連動して変化するため、どの状態か判りやすい。
ちなみにハイブリッドにあるダイヤルも色が変化するが、機能はドライブモードと、意味合いはまったく異なる。
標準
MUD&SAND
ROCK&DIRT
ハイブリッド車の場合
ハイブリット四駆の場合は、ダイヤルの直上にある「TRAIL」ボタン一択。
空転時の悪路脱出性を高めることがでるスイッチで、ガソリン車と同じく、メーター内のマルチインフォディスプレイの背景が専用画面に変わる。
気分にあわせて走りに刺激を! 2WD・4 WD搭載
ハイブリッド車/4WDは円柱ダイヤル式で、それ以外はプッシュ式で変更。
加速感重視ならSPORTを、燃費重視ならECOを、とりあえず普通に走るならNORMALを選ぶだけ。
ちなみに【四駆制御系】と【ドライブモード系】は互換性がなく、四駆制御系を作動中にドライブモード系を押せば前者の機能は中止される(逆も同様)。
ガソリン四駆にある雪路専用となるSNOWモードも、それ単体で機能する。
スタイルRV Vol.142 トヨタ RAV4より(2020.02.29)
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