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ドイツの名門車高調ブランド、KW。欧州車向けといったイメージは強いが、国内販売代理店である橋本コーポレーションとのタッグにより、国産ミニバン&SUVへの適合を続々と拡大中なのだ。
さて、今回クローズアップするのは、ストリート向けフラッグシップモデルとして位置づけられたコイルオーバー・バージョン3となる。
このアイテムでもっとも注目すべきは、減衰力調整機構だ。一般的なダンパーだと減衰力調整時に伸びと縮みが同時変化していくが、2ウェイ仕様のバージョン3は伸び側16段、縮み側12段の減衰力個別調整を実現。
つまり、乗り心地良さへ影響する縮み側はそのままに、安定したハンドリングを引き出すべく伸び側減衰力だけを高める、などといったこだわりセットアップも可能となる。
気になる乗り味はラグジュアリーをコンセプトにアプローチしたというだけあり、バツグンの乗り心地良さ。路面のギャップから伝わる衝撃を足まわりの積極ストロークでいなしていくのだが、適度なストロークから先はしっかりと粘ってくれるので、ハンドリングが不安定といったことはない。
また、バネ下重量のある21インチ履きでありながら足もとは一切バタつかず、KW推奨セッティングで「ドライバーは気持ちよく、パッセンジャーは心地よく」といったミニバン理想のフットワークを楽しめた。
ちなみに、車高調といえば全長調整式主流となっているが、バージョン3はネジ式だ。これはスタイリングと乗り心地の双方を高める車種専用設計を施して導き出した、推奨車高への自信と捉えていい。
30アルファードの場合ではMAX45㎜ダウン目安となるものの、そのスタイルは非常に落ち着いたアダルトなもので、車高に不満を感じることはないだろう。
ノウハウ豊富なKWならではの確かな基本設計に、細やかなアレンジを可能とする減衰力の2ウェイ調整。愛車をラグジュアリーへと導くなら、バージョン3は頼もしい味方となってくれるハズだ。
【SPECIFICATION】
■対応:30アルファード&ヴェルファイアほか
■価格:29万円〜
【DEMO CAR DATA】
フロント | リア | |
---|---|---|
車高 | -40mm | -45mm |
バネレート | 約5.82kgf/㎜ | 約7.21kgf/㎜ |
減衰力 | 伸:9/16段、縮:6/12段 | 伸:9/16段、縮:5/12段 |
ホイール/カールソン・1/16SR(21×9.0J+30)
タイヤ/ミシュラン・パイロットスポーツ(245/35-21)
KWオートモーティブジャパン 林 敦さん
問:KWオートモーティブジャパン 075-771-7351
http://www.kwsuspensions.jp
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部_霜田奈緒]