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サマータイムになった途端、人々が堰切ったように外出し始めるのがおもしろいところで、かなり寒い中でも日向ぼっこして楽しんでいます。そんな陽気な雰囲気の中、ドイツよりももっと暖かい国からやってきたクルマを見付けました。スペイン生まれの小型車、セアト・アローザです。
セアトの正式名称はSEAT S.A.で、Sociedad Española de Automóviles de Turismo(スペイン乗用自動車会社)の頭文字を取ったもの。スペインのカタルーニャ地方に本拠地を置いていて、現在フォルクスワーゲン・グループの傘下に入っています。日本への正規輸入や販売は、2018年現在まで行われていません。
そんな日本では馴染みの薄いセアトのクルマですが、モータースポーツに詳しい方ならその社名を何度も耳にしたことがあるのではないでしょうか。1990年代後半には世界ラリー選手権(WRC)にワークスチームとしてイビサやコルドバで参戦。2000年に撤退した後はツーリングカー選手権に活躍の場を移し、2018年現在も今年から始まった新シリーズ・FIAワールドツーリングカーカップ(WTCR)にマシンを供給しています。
筆者自身、セアトにはそんなモータースポーツのイメージが強かったのですが、実際にドイツで生活してみると、セアトが元々得意としていた安価な小型車が数多く走っていることに気付きました。今回ご紹介するアローザもそんなクルマのひとつ。オーソドックスでシンプルなスタイリングの3ドアハッチバックですが、はて、どこかで見たことがあるような…?そう、アローザは日本にも輸入されていたフォルクスワーゲン・ルポの兄弟車なのです。ルポは当時のポロと同様の愛嬌ある丸目ヘッドライトでしたが、アローザの横長ヘッドライトもプレーンな魅力があってなかなかよいですね。