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「大雪」とは、この文字の通り、暦の上ではたくさんの雪が降る頃を意味していて、山では峰々が雪をかぶり、平地でも雪が降る時季とされています。
読み方は、たくさんの雪が降るため「おおゆき」と思いがちですが、「たいせつ」と読みます。
大雪は、1年を24等分した二十四節気の一つで、同じ二十四節気の小雪と冬至の間にあたります。2024年は、冬至は12月21日となりますので、12月7日から冬至の前日である20日までが大雪の期間となります。
雪国ではいよいよ本格的に雪が強まり、積雪の量が増え始める頃です。
二十四節気の大雪と似たものに、小雪があります。
二十四節気の「小雪」は、今年2024年は11月22日でした。こちらの暦は、雪がちらつき始める頃を意味していますが、大雪は小雪の次の暦となり、ちらつく程度ではすまない、大雪が降りだす頃を示します。
また、小雪の頃は、雪の多い北国でも雪が積もることはあまりありませんが、大雪の頃には、北海道の平地や日本海側など雪国で雪が積もりはじめ、冬の期間中に積もった雪がとけない「根雪」となったり、30日間積雪が継続する「長期積雪」となることもあります。札幌市の長期積雪の初日の平年日は12月6日で、ちょうど大雪の頃にあたります。
このように大雪は本格的な雪の季節を迎えるという意味で、小雪と異なります。
二十四節気の大雪の頃から、天気予報では「冬将軍」という言葉を聞く機会も多くなります。
冬将軍とは冬の厳しい寒さを擬人化した表現で、日本ではシベリアから周期的に流れ込む上空の寒気の集団、シベリア寒気団を指します。言葉の由来は200年以上前までさかのぼります。
1812年、フランスの皇帝ナポレオンが率いるフランス軍がロシアに遠征を行った際、冬の厳しい寒さによって撤退に追い込まれたと伝えられています。このことが「ナポレオンはGeneral Frost(厳寒将軍・霜将軍)に負けた」と報じられたことが由来と言われています。
西高東低の冬型の気圧配置が予想される日には冬将軍、いわば上空に寒気が流れ込むため、大雪や寒さに注意が必要です。
今年も残り少なくなってきました。年の瀬が近づくにつれて、何かと慌ただしくなりますので、時間のあるうちに、本格的な大雪や真冬の寒さへの備えを見直しておきましょう。
雪の多い地域では、雪かきをする際のスコップなど道具の点検や融雪剤などの除雪グッズが十分か確認しておくと良さそうです。また、急な寒さに備えて、携帯カイロや保温効果の高いコートや防寒着、手袋なども改めて見直しておくと良いでしょう。
年末にいざ大雪となっても焦らず過ごせるように、寒さや雪の対策を考えておきましょう。