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日帰り登山に慣れてきたら、山で一夜を過ごす山泊がおすすめです。
山の上で見る壮大な夕焼けや、静まった世界で見る満天の星空など、泊まることで体感できる景色や時間の過ごし方は、普段ふもとの生活ではなかなか味わえない登山の醍醐味のひとつといっても過言ではありません。
山泊には、大きく分けてテント泊と山小屋泊の2種類がありますが、初めての山泊では食事や就寝場所を提供してもらえる山小屋泊を選択しましょう。テント泊に比べて装備も少なく、山泊初心者も安心です。
ただし、山小屋は山の中にあるため、普段の旅行で宿泊するようなホテルや旅館とは環境が全く違います。持ち物にもいくつか注意点がありますので、山好き気象予報士が実際に山小屋に泊まる時に持って行く道具を紹介します。
基本の装備で、バックは「ザック」と「サコッシュ」を用意します。
■ザック
日帰り登山より荷物の量が多くなるため、中型以上の30~45リットル程度のものがおすすめです。
自分の体格に合ったものを選ぶことで、疲れにくくなり、より快適に登山を楽しめるため、登山ショップへ行って色々と試してから購入するようにしましょう。
■サコッシュ
日帰り登山でもサコッシュは持って行きますが、登山中は、日帰り登山の時と入れているものは同である一方、山小屋の中では、貴重品や衛生用品を入れて常に身に着けておきましょう。
山小屋泊登山に持って行く道具を詳しく解説します。
■着替え
山小屋では、沢山の方が共同で利用する場所が多く、汚れた服のままいることは避けた方が良いです。山小屋で気持ちよく過ごすためにも、着替えを用意しておきましょう。
■防寒着
山での朝晩は冷え込むことが多いです。山泊の醍醐味でもある、星空観測や日の出や日の入りを見に行くときに防寒着は必須になります。
山小屋の中でも、暖房設備が整っていない場合もありますので、寒いときに着ることができます。
■アタックザック
山頂近くの山小屋に宿泊するときは、コンパクトに折りたためる小さめザックのアタックザックが活躍します。山小屋に荷物を置いてから、必要最低限の道具を入れて登頂にアタックする時に便利です。
■インナーシーツ
衛生面での配慮のために自身のインナーシーツを使用することはマナーになりつつあります。山小屋によっては、必須となる場合もありますので、事前に確認しておきましょう。
■トレッキングポール
山泊登山では、距離が長くなることが多いため、トレッキングポールを使うことで足腰の負荷軽減になります。日帰り登山ではあまり使用しないという方も、用意しておくことをおすすめします。
■チェーンスパイク
標高の高い山では、ふもとでは雪が積もっていなくても、山では雪が残っていることもあります。事前に山の状態を調べて、用意するようにしましょう。
■財布
日帰り登山の時も財布は必要ですが、山小屋での宿泊代の支払いや、水や軽食の購入で使うため、山小屋泊では現金を多めに持って行きましょう。
山小屋のほとんどは現金対応となっているほか、トイレのチップなどにも使用するため、小銭や千円札を十分に用意していきましょう。
■モバイルバッテリー
山小屋では、自由に使えるコンセントが少なく、充電ができなかったり、充電スポットがあっても時間制や限られた数であることが多いです。
荷物にならない程度に、バッテリー容量が大きめのものを持って行くと安心です。
■ヘッドライト
日帰り登山でもヘッドライトを持って行きますが、山泊りの場合は必ず持って行くようにしましょう。夜中にトイレに行く際や、早朝出発の準備をするために、手元や足元を照らすライトとして大活躍します。
■眼鏡、眼鏡ケース
コンタクトを使用している方は、眼鏡や眼鏡ケースも忘れずに持って行きましょう。
続いて、衛生用品などの細々としたものを紹介します。
■歯ブラシ
山小屋によっては、歯磨き粉を含んだ唾液を流してはいけない場合もありますので、事前に確認しておきましょう。歯磨きシートを持って行って代用することもできますので、検討してみてください。
■汗拭きシート
ほとんどの山小屋は、お風呂がありません。汗で汚れた体は、汗拭きシートで拭くとさっぱりします。
■メイク落とし
メイクをしている場合は、メイク落としも必要です。山小屋では水を十分に使えないことも多いので、シートタイプのメイク落としがおすすめです。
■化粧水など
山での紫外線の肌へのダメージはかなり大きいです。少量タイプや、使い切りタイプの化粧水やクリームがおすすめです。
■メイク道具
メイク道具も、なるべく最低限でかさばらないものを持って行くようにしましょう。
■手鏡
山小屋の洗面台は意外と混んでいることが多いため、メイクをするときなどは自分のコンパクトな手鏡があると便利です。
以上で、山小屋泊登山をするときに必要な道具です。重さはザック・サコッシュ含めてだいたい5~6キロくらいになります。実際は、水や行動食なども加わるので、実際はもう少し多くなります。
ぜひ参考にして、山小屋泊登山をお楽しみくださいね。
動画解説:安齊理沙