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流れ星に願い事をすると願いが叶う…と言って、実際に空を見上げて、星に願い事をした経験は、もしかしたら誰にでもあるかもしれません。
「流星」は、宇宙空間にある直径1ミリメートルから数センチメートルほどの小さなチリの粒が、地球の大気に飛び込んできて大気と激しく衝突し、発光する現象のことを言います。そして、この現象がひとつにまとまって現れることを「流星群」と呼んでいます。流星群は、星のある一点を中心に流れ、その一点の近くにある星座の名前を用いて「○○座流星群」と呼ばれています。
流星群の中でも、毎年、ほぼ観察することができて、安定して多くの流星が出現する「しぶんぎ座流星群」「ペルセウス座流星群」「ふたご座流星群」の3つの流星群は、「三大流星群」と呼ばれています。
今回ご紹介する「みずがめ座δ南流星群」は三大流星群と比べると流星の数は多くはありませんが、7月中旬から8月中旬にかけて観察することができます。
みずがめ座は午後9時頃に東の空から昇ってきます。ただ、みずがめ座は3~4等星ほどの星からできており、暗い星座なので、なかなか見つけにくいかもしれません。
この流星群は北群と南群に分けられる場合もありますが、観察の可能な南群だけを「みずがめ座δ流星群」と呼ぶことが多くなっています。
みずがめ座を探す前に、まず、夏の夜空で最も明るい星、1等星のこと座の「ベガ」を見つけてみましょう。そして、右下にわし座の「アルタイル」、左下に、はくちょう座の「デネブ」があり、それらを結ぶと夏の大三角になります。この夏の大三角の西側に、みずがめ座があり、足のあたりにあるδ(デルタ)星付近が、みずがめ座δ南流星群の放射点となります。
今年2024年の「みずがめ座δ南流星群」は7月中旬から8月下旬にかけて楽しめ、7月30日頃に極大となる予想です。この流星群は、ほぼ一晩中観察できますが、放射点が少し高くなる午後11時頃から好条件となるため、29日の深夜から30日の明け方が一番見やすいタイミングとなります。
規模は小さな流星群ですが、この時期にはやぎ座α流星群の活動も極大となるため、空の条件が良ければ、1時間あたり5~10個程度の流れ星を見ることができるでしょう。
流星群を観察する際のポイントをいくつかご紹介します。
まずは街明かりが少なく、空が開けて、広く見渡せるような場所が良いでしょう。星座の早見表や方位磁石があると、みずがめ座など、ポイントとなる星を見つけやすくなります。望遠鏡や双眼鏡は使わずに、肉眼でも十分に観察することができます。 流れ星はみずがめ座の方角だけとは限りませんので、夜空全体を見渡してみましょう。
この時期、日中は真夏の暑さであっても、夜間は標高が高い所など、気温が下がり、体が冷えてしまいます。観察に出かける際は、羽織るものを一枚持って出かけると良いでしょう。
また、レジャーシートが敷ける場所なら、シートを持参すれば、寝転がって空を見上げて観察するのに便利です。
そのほか、虫よけスプレーや懐中電灯などがあると、良いでしょう。
ぜひ楽しく流星群の観測をお楽しみください。
<参考サイト>
流れ星とは?一日に流れる個数や流星群について(All About)
https://allabout.co.jp/gm/gc/456289/
主な流星群一覧(国立天文台)
https://www.nao.ac.jp/astro/basic/major-meteor-shower.html
2024年7月30日 みずがめ座δ南流星群が極大(アストロアーツ)
https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/13619_ph240730